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第3章 図形
問 39 定点を通る直線
(1) 直線群 (a+2)+(3a-2)y+1=0 のどの直線もつねに定点を
(上智大)
(点Pを通り,直線 3.x -4y+1=0 に平行な直線の方程式を求めよ.
通る.
|_ (2) 2直線x+2y-5=0.2r-3u+4=0 の交点をPとするとき
(i) 点Pと原点(0, 0) を通る直線の方程式を求めよ.
(1) α の値を決めれば,直線が1つ解法のプロセス
精講
決まります。したがって, “どの直
線も・・・・ ということは,
“どんなαに対しても...”
ということになります。与えられた式を α につ
いての恒等式として処理することになります。
(2) 2直線x+2y-5=0, 2x-3y+4=0 の交
点Pの座標を求めると (12) となります.
これより, (i) は2点O(0, 0), P(1,2) を通る直
3
(y=2x), (i)は, 点 (1,2)を通り, 傾き 22 の直
4
=(y-2=-2(x-1) より 3-4y+5=0)
して求めることもできますが、 解答では交点P
■座標を求めずに解いてみます。
そのためには
「図形 f(x,y)=0, g(x, y) = 0 が共有点
をもつとき, 方程式
mf(x, y)+ng(x, y)=0
の表す図形は,m,nの値にかかわらず,
つねにその共有点のすべてを通る」
う定理を使います.
=1のときは標問34 研究で説明済みです.
-+2)x+(3a-2)y+1=0
について整理すると
解答
(立正大)
(1) “どんなαに対しても..
について整理する
についての恒等式
解法のプロセス
(2) 図形 f(x,y) = 0,
g(x,y)=0 の共有点を通る
図形
↓
mf(x, y)+ng(x, y)=0
条件をみたすようにm,nの
値を求める
TIGEN
489+7A0843 TA
(x+3y)a+(2x−2y+1)=0 ······@′
これがすべてのαに対して成立する条件は
[x+3y=0
|2x-2y+1=0
3
:. (x, y) = (-³/², 1/2)
よって、直線①はαがどのような値であっても
定点(-18.1/8)を通る.
(2) (m,n)≠(0, 0) として
m(x+2y-5)+n(2x-3y+4)=0....②
を考える.
この方程式は,x,yの1次方程式なので直線を表しており,
2直線x+2y-5=0, 2x-3y+4=0 の交点Pを(α, B) とすると
m(a+2B-5)+n(2a-3B+4)=m*0+n·0=0
より ② は点Pを通る.すなわち, ② は点Pを通
る直線の方程式である.
(i) ②が原点(0, 0) を通るとき
-5m+4n=0
5
n=₁
=11m ただし, m=0
このとき ②
4m (x+2y-5)+5m (2x-3y+4)=0
7m(2x-y)=0
m=0 より
y=2x
である.
(Ⅱ)②が直線 3-4y+1=0 と平行になるのは
②をx, yについて整理すると
(m+2n)x+(2m-3n)y-5m+4n=0
であるから,
3(2m-3n)+4(m+2n)=0
n=10m ただし, m=0
のときである.
このとき②
◆ Aa + B = 0 がすべてのαに
対して成立する条件は
A=B=0
m(x+2y-5)+10m(2.x-3y+4)=0
7m(3x-4y+5)=0
m=0 より
3x-4y+5=0
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②は点Pを通るすべて
を表している
なぜなら (m,n)≠
◆ax+by+c
a'x+b'y+
が平行であ
ab'-ba'=
(一致を含