2. 次の文章を読み、
ア
カ に適切な語句、 数式を記入せよ。 その際、 ( )内の記号
を用いて答えよ。 ただし、 【ウ】は①〜④の中から選び数字で答えよ。本問題では電子の質量
を
図 a
電気量を (e>0)として表すものとする。
図aの放電管は、電子銃から射出された電子の軌跡
を観察する装置であり、 偏向極板に電圧を加えて、電
子の軌跡を上下に曲げることができる。 図 b は電子銃
と偏向極板を模式的に表している。 電子は、 電子銃の電極 A から出て、電極Bの小孔を通って
偏向極板に向かう。 小孔Bより射出されてすぐの、電子の進む方向に x軸、 x軸に垂直な方向
に y軸をとる。 y軸上に設置した蛍光面Sに電子が当たると、 衝突によって電子の運動エネルギー
は光のエネルギーに変換され、 蛍光面Sに輝点があらわれる。 偏向極板は、幅ℓの2枚の平板電極
X1 と X2をdの間隔をとって平行に向かい合わせ、x 軸をはさむように平行に配置したもので
あり、以降、これを一組の電極の対として X1X2と表記する。 放電管の内部は真空であり、電子
は蛍光面 S に衝突するまでの間、真空中を運動する。 電極の端における電場の乱れ、重力の効
果、 荷電粒子の運動によって生じる電磁波の影響は無視できる。
電子銃
I
Vi
A B
偏向極板
d
電子銃の電極 AB に V」の電圧を加えると、電極 A を初速度 0 で離れた電子が、 電極B を通
2 ev
過するときの速さ Vo は ア
LE
(e、m、Vi)になった。 /mno=evi no=
電極 X1X2間の電位差をV2とすると、電子が電極 XiX2間の一様な電場から受ける力の大きさ
はF
= イ(e, d) となり、その力の向きは 【ウ ① x軸の正の向き、②x軸の負の向き、
P=9E²₁
③ y軸の正の向き、 ④ y軸の負の向きである。したがって、電極 X1X2 を通過した直後の電子の
速度のy 成分は (em Vod, ℓ, V2 ) となる。 電極 X1 X2 の右端から蛍光面 Sまで
の距離をDとすると、電子が電極を通過した直後から蛍光面Sに当たるまでの時間はオ (D、
vo) となる。以上より、 輝点のy座標ycは電極 X1X2間の電位差 V2 に比例し、 yc=α V2 と書け
×{1+ℓ/(2D)}(カはe、m、Vo、d、ℓ、Dを用い
ることがわかる。比例定数αはカ
る) と表される。
AY
Vo.
l
16
X1
X2
(12
図 b
(15
電子銃
偏向極板
20
アルゴンガス
D
S
0
→ x