✨ 最佳解答 ✨
直和 ⊕ の定義の仕方が違うことがあります。
(定義1)
ベクトル空間Vの2つの部分空間E, Fが
E∩F={0}
を満たすとき、和空間E+Fのことを
E⊕F
と表す。
(定義2)
ベクトル空間E, Fに対しその直積集合
E × F
に(適切に)和とスカラー倍を定義したものを
E⊕F
と表す。
おそらく、本には定義2の意味で書かれており、質問者は定義1の意味で理解されているのではないかと推察します。
本に合わせて定義2の意味で話を進めます。
定義2によれば、Ker(f_A)⊕Ker(f_B)は
Ker(f_A) × Ker(f_B)
となります。ここでKer(f_A), Ker(f_B)の要素はそれぞれ次の形
x=(x_1, x_2, ... , x_n) ∈ Ker(f_A),
y=(y_1, y_2, ... , y_n) ∈ Ker(f_B)
で書けるので、Ker(f_A)⊕Ker(f_B)の要素は次の形
(x, y)
= ((x_1, x_2, ..., x_n), (y_1, y_2, ..., y_n))
になっています。これを
(x_1, x_2, ..., x_n, y_1, y_2, ..., y_n)
とみなすと、K^2nの要素ととらえることができます。
これにより、Ker(f_A)⊕Ker(f_B)=Ker(f_A)×Ker(f_B)をK^2nの部分空間とみなすことができるということです。