射させた反射光の強度はどのようになるか。
屈折率1.4のガラスの表面に屈折率1.5 の薄膜をつくり, 波長6.0×107mの単色光
16. 光波 197
(2)(1)で求めた厚さの薄膜を,屈折率1.6のガラスの表面につくると, 膜に垂直に入
基本問題 411, 412
に垂直に入射させて, その反射光の強度を測る。次の各間に答えよ。
を 射光の強度が極大になる場合の, 最小の膜の厚さはいくらか。
薄膜の上面,下面での反射光が干渉
をdとすると,経路差は往復分の距離 2d であ
り,m=0, 1, 2, …として, 経路差が半波長
2/2の(2m+1) 倍のときに反射光が強めあう。
指針
ある。経路差が生じる部分は薄膜中にあるので、
薄膜中の波長で干渉条件を考える。このとき、反
射における位相のずれに注意する。
解説)
境界面で反射するとき, 反射光の位相が元ずれ
る。薄膜の上面Aにおける反射では位相が元ず
れ,下面Bにおける反
射では位相は変化しな
い。薄膜中の波長は,
パ=A/nである。膜厚
2d=(2m+1)
…0
2n
入
(1) 屈折率のより大きい媒質との
最小の厚さは m=0 のときなので、 各数値を代
入して、
2d=(0+1)
6.0×10-7
2×1.5
d=1.0×10-"m
(2) 薄膜の上面, 下面のそれぞれで, 反射光の位
相が元ずれる。したがって, 式①は弱めあう条
件となり,反射光の強度は極小となる。
πずれる
A。
変化しない
B
甘 - 日日石
第V章