例題1 壁に立てかけた棒のつり合い
A
水平な床からなめらかで鉛直な壁に,質量 m で長さLの
一様な棒を,壁となす角0で立てかけたが,棒は倒れなか
った。棒の重心は棒の中点にある。このとき,棒と床との
接点Bで棒にはたらく静止摩擦力の向きと大きさを答えよ。
ただし, 重力加速度の大きさをgとする。
0
L
5
B
指針
棒にはたらくカを図に描き, 剛体のつり合いの条件を考える。このとき,
力のモーメントのつり合いは任意の点のまわりで考えてよい。
解
図のように,棒には次の力がはたらく。
·重心Gに,鉛直下向きに大きさ mg の重力
· 壁との接点Aで, 水平右向きに大きさ N,の壁からの垂直抗力
. 床との接点Bで, 鉛直上向きに大きさ N。の床からの垂直抗力
* 床との接点Bで, 水平左向きに大きさFの床からの静止摩擦力
これらの力がつり合っていることから, 次式が
成り立つ。
水平方向:N.-F=0
鉛直方向:N2-mg=0
点Bのまわりの力のモーメントのつり合いより,
10
N,
15
-2
G
Lcos0
-N.Lcos0+mg· Lsin0=0
AN。
1
20
式0, 3より, F=
-mgtan0
2
mgy
よって, 棒にはたらく静止摩擦力は,
B
水平左向きにっmgtan0である。
2
Lsin@
例題1の解では, 点Bのまわりの力のモーメントのつり合いを求めたが、
力のモーメントは任意の点のまわりで考えてよい。上で求めた解を果いて、次
の点のまわりの力のモーメントもそれぞれつり合っていることを礎
類題
25
(1) 点A
(2) 点G(棒の重心)
(3) 点P(壁からの垂直抗力と床からの垂直抗力の作用線の交点)
全! 古 エ )