重要問題1
地球の大きさ
地球の大きさに関する次の文を読み, 後の問いに答えよ。
紀元前 230年こごろ, エラトステネスが初めて地球の大
きさを計算した。 計算には, 夏至の日の太陽の南中高度
がエジプトのシエネでは90°, シエネからほぼ真北に
900 km のところにあるアレキサンドリアでは 82.8°であ
ることを利用し, 地球は球形であると仮定した。
(1) アレキサンドリアとシエネの緯度差を求めよ。
(2) 文中の数値を用いて, 地球の半径を有効数字2桁で
求めよ。なお,円周率は3.14とする。
天頂
アレキサンドリア
太陽光
82.8°
90°
シエネ
けた
解説(1) 2地点の緯度差は,下の図のβである。太陽光線は
平行なので、B=aとなる。よって,
のセンサー
同じ天体の南中高度の差
は緯度の差に等しい。
α =90° - 82.8° =7.2°
(2) シエネとアレキサンドリアとの
緯度差は7.2°であり,またその間
の距離は900km である。中心角
と円弧の長さとの比例関係から,
地球の半径をRとすると,
④センサー
地球の大きさは, 弧の長
さが中心角に比例すること
を利用して求める。
B
900km:2nR=7.2° : 360°
900 km×360°
2×3.14×7.2°
のセンサー
したがって,R=-
=7166 km
[有効数字の計算]
途中の計算では問題文の
指示より1桁多く計算し,
最後に四捨五入して指示さ
れた桁にすればよい。
有効数字2桁のため, 7.2×10° と答えるとよい。
答(1) 7.2°
(2) 7.2×10°km