(3) 浸透圧はファントホッフの法則から
π=cRT (π:浸透圧, c:モル濃度, R:気体定数, T:絶対温度) が成り立ちます。温度一定の場合、浸透圧は溶液のモル濃度に比例します。
今、塩化バリウムの濃度をa[mol/L]とすると、塩化バリウムは問題より完全に電離するとしているので、Ba2+と2つのCl-が電離して濃度は3a[mol/L]になります。一方グルコースは電離をしないのでBaCl2と同じモル濃度であるa[mol/L]を入れた場合、濃度は1/3倍になります。これとファントホッフの法則から濃度が1/3倍になると、浸透圧も1/3倍になるので、液面も1/3倍になります。なので液面は20cmになります。
(4) 浸透圧はπ=cRTより求められますが、(4)の時点ではBaCl2のモル濃度が分からないため、この式を使って求めることはできません。重要なのは液面差が60cmであるということです。この液面差を圧力に変換して浸透圧を求めます。ですがその前に水銀柱について説明しておきます。
写真(ネットからの拾い物です)のように水槽に水銀を入れ、試験管をそこに立てると、水銀は760mmまで持ち上がります。これは水槽の液面に大気圧がかかることによって水銀が持ち上がっています(無限に液面が上昇しないのは大気圧と持ち上がった水銀の重力が釣り合うため)。
つまり1.0*10^5Pa=760mmHgという関係が成り立ちます(mmHgはミリメートル水銀柱と言い、先程説明した水銀の液面差が760mmになる時の圧力を表す)。これを使うことによって液面差を圧力(Pa)に変換することができますが、これは水銀なので、さらにこれを水の場合に変換する必要があります。
ここで水銀の密度は13.6g/cm^3です。つまり水銀は1cm^3で質量が13.6gです。ここで液柱の断面積をa[cm^2]とすると、高さ1cmの場合、液柱の体積はa[cm^3]となります。つまりこの液柱の重さは13.6a[g]となります(水銀の場合)。
同様に水の場合も考えてみます。断面積をa[cm^2]とすると、高さ1cmの場合はa[cm^3]となります(水の密度は1.0なため)。つまり高さ1cm辺り水銀と水とでは質量が13.6倍の差があります。先程説明した通り液面差は重力に影響します。質量Mの物体には重力Mgが働きます。なので質量が13.6倍になるとかかる重力も13.6倍になります(当たり前ですが)。
従って水は水銀と比べて質量が1/13.6倍なので液面差は13.6倍となり、1.0*10^5Paにおける液面差は760*13.6=10336[mmH2O]となります。
10336mm=1033.6cmであるから、液面差60cmに相当する圧力をxPaとすると
1.0*10^5 : 1033.6 = x : 60
これを解いてx≒5.8*10^3[Pa]と求まります。
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