482 オゾン分解 分子式 C5H10 で示されるアルケンは6種類(A, B, C, D, E,F)
存在する。それぞれの構造を決定するために次のような実験を行った。
a) アルケンA~F をそれぞれ触媒の存在下で水素と反応させると, アルケン A, B,
Cからは化合物 X が生成し, アルケン D, E, F からは化合物Y が生成した。
b) 次の式に示すように, アルケン1を0g と反応させた後,酢酸中でZn と反応させ
ると, C=Cの二重結合が開裂し, カルボニル化合物 2,3 が生成する。 ここで,R',
R2, R, R4 は, 水素原子またはアルキル基を表す。
R¹.
R2
CC=C
R³
R$
R¹.
R²
C=O + O=C
R³
Rª
1
2
3
アルケンA~Fに対し, この反応を行ったところ、次の結果が得られた。
i) アルケン A, B からケトンが生成した。
ii) アルケン A, C, D からホルムアルデヒドが生成した。
i) アルケン B, E, F からアセトアルデヒドが生成した。
(1) アルケン A,B,C,D の構造式を記せ。
(2) アルケンEおよびFに可能な2種類の構造式を記せ。 また,このような関係にあ
る化合物を互いに何とよぶか。
(3) アルケンにHBr を反応させると, Br2 を反応させたときと同様に付加反応が起こる。
アルケン A,B に HBr を付加させると,どちらからも2通りの化合物が生成する可
能性がある。 A, B から共通に生成する化合物の構造式を記せ。
216 6章
482 (1)
A CH2=C-CH2-CH B CH3-CH=C-CH3
I
CH3
CH3
(3)
C CH3CH-CH=CH2
I
CH3
(2) CH3、
H
DCH2=CH-CH2-CH2-CH3
CH2-CH3 CH3/
C=C_
SH
H
幾何異性体 (シストランス異性体)
CC=0
C=C
H
Br
CH3-C-CH2-CH3
CH3
(1) a) アルケン A~FにH2 を付加させたところ, アルカ
ンX およびYが得られたことから, A~CとD~Fのアルケ
ンの炭素骨格がそれぞれ同じであったことがわかる。
b) i)~Ⅲ) をまとめると, AおよびBの反応は以下の
ようになる。
A → ケトン+ホルムアルデヒド
B→ ケトン+アセトアルデヒド
H-
Aからホルムアルデヒドが生じたことから, R'=R2=Hと
すると, Aの炭素数が5であるから
0
(RR) = (CH3, CH2-CH) と決まる。
DUE # ***
Bからアセトアルデヒドが生じたことから, (R',R2) = (CH3:1=0.10.240=
H) とすると, Bの炭素数が5であるから
(RR) = (CH3CH) と決まる。
AH、
CH3
H
CH2-CH3
00:
IMA=313-$II
===
B CH3
H
~CH2-CH 3
H
一方,Cからもホルムアルデヒドが生じたことから, Aと反
対側のC−C 末端が二重結合であることがわかる。
380
C
CH3
CH3-CH、
JAA Jel
CH3
CHから付き
H
C5H10 のアルケンは6種類しかなく, 残るD~Fは炭素骨格
が同じであることから, 5個の炭素原子が枝分かれなくつな
がった構造をもつことがわかる
C-C-C-C-C (↑は二重結合の場所を示している。)
ii) より Dからホルムアルデヒドが生じたことから, C-
C 末端が二重結合であることがわかる。
エロログ
BREI EI
まか
か!
が
(3)
●アルケンへの H2 付加やオ
ゾン分解によって炭素骨
格が変化することがないの
は,重要なポイントである。
例えば,アルケンへの H2
付加では,直鎖状のアルケ
ンからは直鎖状のアルカン
が,分枝状のアルケンから
は分枝状のアルカンが生
する。
残りの右側のCはC3(真ん中のCを含めるとC4)を右上、右下に割りふる……間違ってまとめた。
以下訂正
Aは左からホルムアルデヒドができるから、右側は真ん中のCを入れC4を右側につける。
Bは左からアセトアルデヒドができるから、右側は真ん中のCを入れC3を右側につける🙇