1) 前置き
硫酸同士の反応(自己プロトリシスといいます)では三酸化硫黄が平衡状態として出てきます。
H2SO4 + H2SO4⇄HSO4^- + H3SO4^+
H3SO4^+ ⇄ H3O^+ + SO3
2)質問解答
濃硫酸にSO3加える事で、一時的に濃硫酸(濃度100%以上)を作り、そこから薄めることで濃硫酸を簡単に作ることができます。
希硫酸から始めてしまうと、濃度が100%を超えるのに時間がかかってしまいますからね…
ここで、濃度が100%以上ってどういうこと?!?となるかもしれません。「100%までは硫酸として存在して、それ以上では一部分が三酸化硫黄となってあたかも100%以上になっている」ということです。
後は、上の式から希硫酸を加えてやれば平衡は硫酸が有利になる方向に傾きます。
3)まとめ
硫酸溶液の濃度を高めるのは難しいですが、一旦、濃度を高めたものを下げる事は希硫酸又は水を加えるだけなんで簡単です。その為、接触法が硫酸の製法として生き残ったのでしょう。
ありがとうございます!!
初めて書いたことが多くてとても楽しかったです!
希硫酸で最後に薄める際の化学反応式を、学校では
SO3 + H2O → H2SO4 と習ったのですが、
これはつまり硫酸ができて、濃度100%を超えているということですか!?
すごく低レベルな質問ですみません。
教えていただけると嬉しいです。よろしくお願い致します。
発煙硫酸は濃硫酸に三酸化硫黄を溶かしたものですよね。普通、濃硫酸は不揮発性なのでガスは発生しませんが、三酸化硫黄を溶かしすぎたことで濃硫酸からガスが発生して、発煙硫酸という名前になったのだと思います。
自分が言いたいのは、水がほとんど反応し硫酸が多くなって濃度が100%を超えるという事ではなくて、その一部分が三酸化硫黄の出現によりであたかも100%を越えたかのように見えるってことです。
水が少しでも存在すれば、100%ではないですからね。ましてや、水がなくなっても100%以上は普通あり得ません。
ここに、希硫酸を加えれば三酸化硫黄が水と反応して、硫酸になります。ここでいう、水は希硫酸中の水です。
なので、まとめると「硫酸ができて濃度が100%を超える」ではなく、「三酸化硫黄の出現で100%を超えるように見える」ですかね。
後、もう一つ思ったのは三酸化硫黄を加える段階は濃硫酸を作るための前置きなんじゃないですかね。
後々、希硫酸加えて薄めるんですからとりあえず、硫酸に変化しうる三酸化硫黄を無理やり溶かしてやると。そうすれば、自分の説明みたいに実質的に濃度が大きくなって調整がしやすくなる。
こっちの方が質問に合ってるかな?
三酸化硫黄を溶かす段階では、硫酸を作る気はないってことですね。
ご丁寧にありがとうございます。🙇🏻♀️
理解できました!!!
わたしの質問の答えとしては、最終的に作るのは濃硫酸なのでわざわざ薄いとこから始める必要ないよね〜っていう感じで合っていますかね、、?
そうですね
質問有れば、お願いします🧪