例題①
仕事
質量50kgのスキーヤーが,傾きの角
30°の斜面に沿って雪面上を200m すべり
た。 このとき, スキーヤーには斜面か
ら大きさ 30N の一定の摩擦力がはたらい
ていた。重力加速度の大きさを9.8m/s2として,次の問いに答えよ。
(1) 斜面をすべりおりる間に, スキーヤーにはたらく重力がした仕事はいくらか。
(2) この間に、斜面からスキーヤーにはたらく垂直抗力がした仕事はいくらか。
(3) この間に、斜面からスキーヤーにはたらく摩擦力がした仕事はいくらか。
(4) この間に,スキーヤーにはたらく合力がした仕事はいくらか。
指針
合力がした仕事は,それぞれの力がした仕事の和に等しいことに着目する。
解 (1) 重力がした仕事を W. [J] とすると, 「W=Fscose」 より,垂直抗力
W=50kg×9.8m/s2x200mxcos(90°-30°)=4.9×10 J
p.89式(2)
摩擦力
(2) 垂直抗力がした仕事を W2 [J] とすると, 垂直抗力の
向きは斜面に垂直であり、常に変位の向きと垂直なの
で, cos 90°= 0 だから, W2=0J
(3) 摩擦力 (動摩擦力) がした仕事を W3 〔J〕 とすると,
W3 = 30N ×200mxcos180°=-6.0×10°J
変位 90°-30°
30°
(4) スキーヤーにはたらく合力がした仕事を W [J] とすると,
Wはそれぞれの力 (重力, 垂直抗力、摩擦力)がした仕事の和に等しいので,
W=W1+W2+W=4.9×10J+0J+(-6.0×10°J) = 4.3×10'J
重力