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Column コラム。
いろいろな試行と確率
解 説
403
「同様に確からしいとは?(その②)」
2:当たりはずれだけで区別する)
(解答たりくじと7本のはずれくじはそれぞれ区別しないとする. (要は, 当
方を用いると、計算が楽になる例を挙げてみよう。
たりかはずれかの区別だけをする)
(問題)箱の中に10本のくじが入っており、 そのうち3本が当たり
とする。 10人が箱の中から無作為に1本ずつくじを引いていく
から2本当たりくじを選べばよい)
C2-3
10Cs10
求めよ。
(1) 2番目の人が当たりくじを引く確率
2 4番目の人が当たりくじを引く確率
3 2番目と4番目の人が当たりくじを引く確率
よって、
(留答3:くじを引く人の引き方に着目する)
(解説)
3
よって、
10
(1)については,当たりを○. はずれを×とすると, 1番目の人の結果より
○○, ×○の2通りがあり,
3、2.7、3_27_ 3
10
9
90
一語一品
X
ニ+
Xx
10^9'10
として答えは出る。
続いて、(3)である。
しかし,この方法では「7番目の人が当たりを引く」場合, とても大変である
(場合分けがとてつもなく多くなる)
P2×8!
10!
3×2
1
10×9
15
(6253)のように, 2番目と4番目の人のくじの引き方を全事象とみると、
(場合の数)
(全事象)
そこで、今回は確率の基本 (定義)である
で考えてみよう。
一高
OK
以上からもわかるように,すべてを区別する考え方でもよいが, 「同様に確から
しい」全事象を見抜き, それを分母にすることによって、計算がずい分と楽にな
3×2
1
10×9
15
このとき,大切になるのが 「同様に確からしい」 という概念である.
第7章
(1), (2)について,
る。
つまり、標本空間のとり方(何を全事象とみるか)が上手にできるようになる
(解答1:すべてのくじを区別する)
10本のくじをすべて引くとくじの引き方は 10!通り.
このうち,2番目 (4番目)に当たりがくるのは, .C」=3 (通り).
よって,残り9本の引き方を考えればよいので、
と、確率のレベルが1ランクあがる。
そうした意味で確率においては, つねに何が 「同様に確からしい」のか意識す
ることによって世界が変わる。
3×9!
3
10!
10