現代文
高校生
この文章の問5の問題の解説を読んだのですが、よく理解できません。
お手数ですが、詳しく教えて頂けませんか?
本文確認
下段の解説を読み込もう。本文の参照箇所はここで確認
次の詩「苦瓜を語るにも……」(「ひきわり麦抄」、一九八六年)とエッセイ「言葉の入浴」(「わたしは、此処」、一九九九年)
の一節を読んで(ともに作者は新川和江)、後の問い(問1~6)に答えよ。
苦瓜を語るにも …
注目描写1
回N
苦瓜を語るにも 水盤をうたふにも
場合場合に釣り合つた重さのことばを量り分けようと
わたくDS母の天秤は
日揺れやむことが無い
われわれもつねに量られてゐる
死とのあやふい均衡において一
からうじて今日わたくしは
生かされた と思ふ
(防称 (ゃつ、 説)
Xエシカム 1/月ンカー(の入
夜更けに空を仰ぐと
南の天涯にもやはり秤があつて一
子供を れた
をとめ座とさそり座の間
いづれかに傾がうとして幽かに揺れるのが見える
言葉の入浴」
|-||葉はみなそれぞれにイメージを持っている。
|26のの形状や性賀をあらわすために言葉はつくられたものであるので、それは当然のことなのであるけれど、多くの人に使わ
注目描写2
両2注目描写2|問4|注目描写3
回N
注目描写3 問3
れている間に、手垢にまみれ、本来の姿が見えにくくなってしまっている場合がある。回じ言葉を用いるにしても、その言葉の
出自を問い直してから用いるのと、なんの考えも無しに用いるのとでは、言葉に具わるちからが、段ちがいであるように私に
33
注目描写1
は思えてならない。日常会話では、一語一語辞書を引いて確かめながら用いるなど、とてもできない相談だが、ふさわしい言葉
選びに、ほんの少し神軽を使っただけでも、その人の口から出てくる言葉たちは、なにやら喜ばしげに、いきいきとしているの
言葉ほど敏感ないきものは、あるいは他には無いかも知れない。
|3|幼な子を風呂に入れようとして服を脱がせると
やわらかなほそい裸が 鳥肌をたててふるえています
ことばもわたくしの手で裸にして立たせてみたいのですが
主目描写2
ことばが着ているあぶらじみた衣服は
ボタンのありかが入り組んでいて
脱がせようとするとひどく挺摺ります
「ひきわり麦抄」より
発生の時点にまで遡って、生まれたばかりの姿に立たせてみることは、子供を風呂に入れようとして裸にす
問4 注目描写1|
るような、たやすいことではないようだ。なにしろ言葉は、昔から数えきれない人々
せかけられ
大変な厚着をし
ているのだから
5小学校の教室などでは、国語の時間、生徒たちに詩を書かせようとして、先生がたはいとも簡単に、「さあ、皆さん、じぶんの 0
注目描写1
言葉で書きましょう」などとおっしゃる。言葉は民族の共有財産で
じぶんの言葉、と呼べる言葉などひとつもありはしない
主目描写4 問5
のに。そこのところを、敢えて(じぶんの言葉)と呼ばせて貰うためには、言葉が着こ
注目描写2
みた衣服を、1枚一枚
ていねいに脱がせて、風呂できれいに洗ってあげる
ーそうした愛情と、時間
ルだけじぶんの
ものになってくれる、という
こるのは、うれしいことだ
(5【表現内容の把握(対比的な構造の把握)】
傍線部D「じぶんの言葉、と呼べる言葉などひとつもありはしないのに」とあるが、ここでの「じぶんの言葉」の説明と
して最も適当なものを、次の 0-@のうちから一つ選べ。
こう解く!エッセイ全体の構成の中で反復される「じぶんの言葉」という表現が対比的な
二つの内容を表すことを、書き手の考えや心情を踏まえながら正しく理解する。
まず、傍線部を含む一文の内容を確認する。
注目すべき描写,
言葉は民族の共有財産で、「Uぶんの言葉、と呼べる言葉などひとつもありはしないのに。
「言葉は民族の共有財産」に着目すれば、言葉は民族の共有する文化的な財産で
あって、たとえば日本語を母語とする人々にとっては、自らが属する文化圏内で
互いの意思疎通を図る道具として、自分たちが歴史的に継承してきた日本語を皆
が用いるのである。その意味で、言葉は特定の個人だけが所有するものではない。
注目すべき描写2 傍線部の内容と矛盾するような「じぶんの言葉」に関する思いを
読み取る。 まけ
敢えて(じぶんの言葉〉と呼ばせて貰うためには、言葉が着こんでいるあぶらじみた衣服を、一枚一枚ていねいに脱が
せて、風呂できれいに洗ってあげる||そうした愛情と、時間をかけなければならない。かけた分だけじぶんのものに
なってくれる、という実感を得られるのは、うれしいことだ。
言葉は特定の個人が所有するものではないという傍線部の内容に、一見すると
矛盾するような「敢えて〈じぶんの言葉〉と呼ばせて貰う」という表現がある。た
だし、傍線部と異なるのは〈〉が付いており、この〈〉には問2の解説で説明し
たように、その出自にこだわり続けて詩の中に選び取った言葉には、結果的に
詩人の感受性や個性が反映されて、書き手にとっての〈じぶんの言葉〉となって
いくのである。つまり、言葉選びの際にかけた愛情の深さや時間の長さが、人々
の共有する言葉を〈じぶんの言葉〉として個性的なものへと変えていくのであ
り、過去から現在までどこにも存在しなかった言葉を新たに作り出し、それを
「じぶんの言葉」と呼ぶのでは決してないということなのである。
よって、正解はQ。
す
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例外的に用いられるという点では言葉は共有されていることになる。
。 日常の生活の中では一般的に用いられない言葉。
X詩人が使うかどうかを論点にしているのではない。
© 詩人が作品の中では用いることのなかった言葉。
廻去に存在していたという点では不適当である。
今ではすっかり忘れられてしまった過去の言葉。
©)これまでこの世に全く存在したことがない言葉。
コ
X馴染みのない言葉でも存在はしている点で不適当である。
® 新しい造語として人々にまだ馴染みのない言葉。
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