例題6 次の文章を読み、以下の問に答えよ。
ある酵素Aはタンパク質を分解する働きを担って
いる。 酵素Aが最もよく働く条件 (37℃, pH2) で
タンパク質を分解させた場合,右図の実線で示した
グラフを得ることができる。
(1) 酵素は特定の物質にしか作用しない。 この性
質を何というか。
(
)
(2) 文中の下線部に関して,次の(a)~
(e)に入る最も適当な語句を答えよ。
酵素には,最も活発に働ける (a ) 温度があり, 一定の温度を超えると反応速度は急に低下す
る。 高温により酵素活性が失われることを酵素の (b)という。 高温で酵素が (b)するの
は、酵素を構成する (c) が (d) し, 立体構造が変化して酵素が作用する物質が(e)
BEG
に結合できなくなるためである。
Lal
) b(
) c(
) d(
(3) 下線部について, 酵素 A は①~④のうちどれであると考えられるか。
CLO
704
① トリプシン ②リパーゼ ③ アミラーゼ ④ ペプシン
←タンパク質の分解量
S
(イ)
(ウ)
(I)
2033060 90 120 150 180 210
反応時間(分)
〕e(
〕
( )
(4) 他の条件を変えずに, ① pH を2から3に変えたとき, ② 酵素 Aの濃度を低くしたとき,
のタンパク質の分解量と反応時間の関係を最もよく表しているグラフは,それぞれ(ア)~(エ)
のうちのどれか。 ただし, 同じ記号を何回選んでもよい。
1( ) 2( )
(5) 多くの酵素が関与する一連の酵素反応において, 最終産物が初期の反応に作用する酵素に
働いて反応系全体の進行を調節することがある。 このしくみを何というか。 〔
)
北
解説 (3) 最適 pH が 2 なのでペプシンとわかる。 トリプシンの最適 pH は 8, リパーゼの最適 pH は 6 ~ 9,
だ液中のアミラーゼの最適 pH は 7 (4) ① 最適 pH よりも少しだけ悪い条件になったので,基質が消費されるま
での時間が遅くなる。 ②酵素濃度が低くなったので, 基質が消費されるまでの時間が遅くなる。
2
解答 (1) 基質特異性 (2) a. 最適 b. 失活 c. タンパク質 d. 変性 e. 活性部位
(3) ④ (4) ① (ウ) ② (ウ) (5) フィードバック