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例題
重要 例
47 因数分解ができるための条件
x2+3xy+2y2-3x-5y+hx,yの1次式の積に因数分解できるとき, 定数
の値を求めよ。 また, その場合に,この式を因数分解せよ。
指針
与式がxyの1次式の積の形に因数分解できるということは,
(与式)=(ax+by+c)(x+qy+r)
[東京薬大]
基本46
の形に表されるということである。 恒等式の性質を利用(検討参照)してもよいが,こ
こでは,与式をxの2次式 とみたとき, = 0 とおいたxの2次方程式の解の1
次式でなければならないと考えて,kの値を求めてみよう。
ポイントは,解がyの1次式であれば,解の公式における内がyについての完
平方式(多項式)2 の形の多項式] となることである。
P=x2+3xy+2y2-3x-5y+k とすると
P=x2+3(y-1)x+2y²-5y+k
P=0をxについての2次方程式と考えると,解の公式か
ら
x=
-3(y-1)±√9(y-1)2-4(2y2-5y+k)
x2の係数が1であるか
ら,xについて整理した
方がらくである。
83
解答
2
2
2章
9 解と係数の関係、解の存在範囲
-3(y-1)±√y2+2y+9-4k
2
Pがx,yの1次式の積に因数分解できるためには,この
解がyの1次式で表されなければならない。
よって、 根号内の式y'+2y+9-4k は完全平方式でなけれ
ばならないから, y2+2y+9-4k=0 の判別式をDとする
D
と
=12-(9-4k)=4k-8=0
ゆえに k=2
この2つの解をα βと
すると, 複素数の範囲で
はP=(x-α)(x-β)
と因数分解される。
完全平方式
⇔=0が重解をもつ
⇔判別式 D=0
-3(y-1)±√(y+1)_-3y+3±(y+1)√(y+1)=ly+1|であ
このとき x=
2
すなわち x=-y+2, -2y+1
よって
P={x-(-y+2)}{x-(-2y+1)}
=(x+y-2)(x+2y-1)
2
るが, ± がついているか
ら,y+1の符号で分け
る必要はない。
恒等式の性質の利用
2+xy+2y2=(x+y)(x+2y) であるから,与式がxyの1次式の積に因数分解できると
すると, (与式)=(x+y+a)(x+2y+b)
......
① と表される。
■は,xとyの恒等式であり, 右辺を展開して整理すると
与式)=x2+3xy+2y+(a+b)x+ (2a+b)y+abとなるから、両辺の係数を比較して