226
第8章 データの分析
基礎問
138 偏差値
ある会社の入社試験で,国語と数学の試験が行われた.
国語の平均値を,標準偏差を S, 数学の平均値をy,標準偏
差をsy とするとき, x=62, Sx=15, y=55, sy=20であった.
(1) 受験者Aは,国語, 数学ともに80点をとった. それぞれの科
目の偏差値を求めよ.
ただし,平均値が m, 標準偏差が0のデータに対して,変量
x-mx10+50で求められる値である.
O
ェの偏差値は
(2)2人の受験者 A, B に対して, 得点は右表の
ようになった。 科目間の難易度を反映させるた
めに, 得点の合計ではなく、 偏差値の合計で合
否を決めることになった.
A,Bのどちらが上位の成績といえるか.
A B
国語 80 74
数学 80 87
合計160 161
受験生には、切っても切れない数値である偏差値がテーマです。
|精講
受験生でない人でも,この単語を聞いたことがないという人はいな
いと思いますが,どうやって求めているのか,どんな意味をもって
いるのかを知らないで,「偏差値が65 だから・・・」 などという会話を耳にします。
また,世間では,偏差値は悪者のようにいわれているという側面も否定でき
ません。 入試ではこの問題のように定義の式が与えられるので,覚えておく必
要はありませんが、せめて「異質な数値に対する評価方法の1つ」であること
は知っておいてほしいものです。
定義の式から得られる偏差値のイメージは下図のようなものです.
48
49
50
51
52
0
m
x2
m-.
m
m+
10
10
#
m+ x2
10
62
10
平均点
10