状態 1
A 室
IS
B室
To
To
L
L
265 断熱変化■ 図のように,両端を閉じた長さ2L,
断面積Sのシリンダー内部に, なめらかに動く厚さの無視
できる壁を取りつけ, A室およびB室に区切る。このシリ
ンダーおよび壁は断熱材でつくられており, A室内の気体
はヒーターにより加熱できるものとする。 A室およびB室 状態 2
のそれぞれに, 温度 To の単原子分子理想気体1mol を封
入すると,気体の圧力はともに po となり, 壁はシリンダー
の中央に静止した (状態1)。 次にA室内の気体を加熱した
A 室
B 室
T1
T2
d
ところ, A 室内の気体の圧力が上昇し、壁がシリンダーの中央よりd (<L)だけ右
に移動し静止した(状態2)。 A室内の気体が吸収した熱量Qと壁の移動量dの関係を求
めたい。 気体定数をRとする。
(1) 状態2におけるA室内の気体の温度 T, およびB室内の気体の温度T2を, To, L,
d, Do, p を用いて表せ。
P1
5
=/1/3とし
(2) を, L, d を用いて表せ。なお, 単原子分子理想気体の断熱変化では,y=1/3
po
てV'=一定の関係が成りたつことが知られている。
(3)状態1から状態2への変化で,A室内の気体の内部エネルギーの変化 4UA, および
B室内の気体の内部エネルギーの変化 4UB を, To, R, L, d を用いて表せ。
(4) A室内の気体がB室内の気体に対してした仕事を Wとする。 4U および 4UB を,
QWのうち必要なものを用いて表せ。
(5) Q を, To, R, L, d を用いて表せ。
[22 岡山大 改] 254