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探究 ☆☆☆
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ホルモンの分泌調節 7分
答えよ。
ホルモンの分泌調節に関する次の文章を読み、 以下の各問いに
実験 1
脳下垂体前葉は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、 成長ホルモン (GH), 甲状腺刺激ホルモンなどの
ホルモンを合成・分泌する。ヒトの未分化な細胞を試験管内で培養し、 脳下垂体を合成した。その結
果、脳下垂体内に細胞Pと細胞Qが分化した。細胞と細胞Qを用いて次の実験1~ 実験4を行った。
細胞Pを単独で培養して、分泌された ACTH の濃度 (pg/mL:pg はピコグラム)を測定した
(図1横軸-)。また、細胞PにCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)、GHRH (成長ホルモン放
出ホルモン)、TRH (甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)をそれぞれ1種類ずつ添加して培養し、分泌
した ACTH の濃度を測定した(図1横軸 CRH、GHRH TRH)。
実験2 前処理として細胞Pの培養液に糖質コルチコイドを加えて3時間培養した。 次に、CRH を添
加して培養し、分泌した ACTH の濃度を測定した(図2横軸+)。 図2横軸のは前処理をせずに
CRH を添加した結果を示す。
実験3 細胞Qの培養液に GHRH を添加して培養し、 分泌した GHの濃度を測定した(図3横軸+)。
また、図3の横軸のは GHRH を添加しなかった結果を示す。
ス
実験4 細胞Qの培養液に視床下部から分泌されるホルモンXを加えて前処理した。 次に、 GHRH を
添加して培養し、分泌したGH の濃度を測定した(図4横軸+)。 また、図4の横軸のは前処理をせ
ずに GHRH を添加した結果を示す。
25-
20-
第編
実践演習
25
1.2
2.0
1.1.11.
0
CRH GHRH TRH
+
ar 10.0
図1
図2
001
図3
+
+
図 4
問1 細胞Pは ACTH を分泌する。 次のA~Cの記述のうち、 実験1と実験2からわかる細胞Pの性
質として正しいものを過不足なく含むものはどれか。 次の①~⑦のうちから1つ選べ。
A 糖質コルチコイドは細胞PのCRH 受容体の働きを阻害する。
B CRH によって ACTH の分泌が促進される。
CGHRH や TRH によって ACTH の分泌が促進される。
①A
② B ③C ④ A、B ⑤ AC ⑥ B、C⑦ A、B、C
問2 細胞Q は GH を分泌する。次のA~Cの記述のうち、実験3と実験4からわかることとして正し
いものを過不足なく含むものはどれか。 次の①~⑦のうちから1つ選べ。
A ホルモンXによって、細胞Qは負のフィードバック制御を受ける。
B ホルモン Xは GHRHに作用して、不活性化する。
CGHRH は GHの分泌を促進し、ホルモンXは GHRH による GHの分泌促進を抑制する。
③C ④A、B⑤ AC⑥B、CA、B、C
①A
② B
(22. 獨協医科大改題)
ヒント! 問1、 2 実験1~4の結果のみからわからないことは、 適切ではないと判断する。
第Ⅱ編 ヒトのからだの調節 41