(しゅばん (2)
(5)
問
[下書き用 ]
(税込)
三次の文章を読んで、後の問いに答えよ。 (配点 三〇)
買臣文の道は富めりしかども、家貧しかりけり。 ⑥年ごろの妻、住みわびて、 ふに、「いま一年を待て」と慕ひ惜し
ども聞かずして別れ去りぬ。その次の年、買臣 古里の会の守になりて赴く時、 かの妻、国民の妻となりて、 買臣に見え
にける“悲しみて、消え入りにけりとなむ。
(注)
宮崎父が妻、同じく家を住みわびて、離れにけり。呂尚父、王の師となりて、いみじかりける時、かの妻、帰り来て、もとの
ごとくあらむことをこひのぞむ。その時に、呂尚父、幅一つを取り出でて、「これに水入れよ」といふままに入れつ。 「こばせ」
といへば、こぼしけり。さて、「もとのやうに返し入れよ」といふ時、妻笑ひて、「土にこぼせる水、いかでか返し入れむ」とい
ふ。呂尚いはく、「われに縁尽きしこと、桶の水をこぼせるに同じ。 いまさら、いかでか帰り住まむ」とぞいひける。
じっきんじょう
「十訓抄」による)
(土)
1 買臣
ここでは学問のこと
2
現在の中国浙江省
3
5 父の王の「父」は年長男子への尊称。
二重傍線部
問一
の語句の本文中における意味として最も適当なものを、次の各群の1~4のうちからそれぞれ一つずつ選
び、番号で答えよ。
1 数年来不仲であった
たいそう自慢していた
⑩年ごろの
2 美しい盛りの年齢の
⑩ いみじかりける
2 大変富み栄えていた
3 長年連れ添ってきた。
4 貧しさを嫌う年頃の
3 非常に苦労していた
4 とても厳しい態度でいた
(例)待て… タ行四段活用) (基本)待つ
A・Bの動詞について、その活用の種類と基本形 (終止形) を例にならってそれぞれ答えよ。
問三傍線部のは、どういうことをせよと言っているのか。 二十五字以内で説明せよ。