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B 二項分布に従う確率変数の期待値と分散
二項分布に従う確率変数の期待値と分散を調べてみよう。
第2章
統計的な推測
1回の試行において, 事象A の起こる確率を
とし,この試行を3回行うとする。
✓
k=1,2,3 に対して,k回目の試行で
Aが起これば1, Aが起こらなければ0
10 の値をとる確率変数Xk を考える。
X X1 X2 X3
0
0 0
0
1
1
20
0
1
0
1
0
1
0
0
1
2
1
1
0
この反復試行において, A が起こる回数を
2
1
0
1
2
0
1
X とすると,
3
1 1
X=X+X2+X3
と表され,Xは二項分布 B(3, p)に従う。
15 すべてのんについて, Xkの確率分布は,右
XR
201 計
P
q p
1
の表のようになる。 ただし, g=1-pである。
よって
E(Xk)=0.g+1•p=p
E(X2)= 02•g+12p=p
V(Xk) = E(Xk²)—{E(Xk)}² = p − p² = p(1 − p) = pq
20 X = X1+X2+X3の期待値は,次のようになる。
E(X)=E(X)+E(X2)+E(X3)=3p
また, X1,X2, X3 は互いに独立であるから,X = X1+X2+X の分散
は,次のようになる。
V(X)=V/(X1)+V (X2)+V/(X3)=3pg