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00000
基本例題 62
原因の確率
ある工場では、 同じ製品をいくつかの機械で製造している。 不良品が現れる確率
は機械A の場合は 4% であるが, それ以外の機械では7%に上がる。 また、機械
A で製品全体の 60% を作る。製品の中から1個を取り出したとき
(1) それが不良品である確率を求めよ。
(2) 不良品であったとき,それが機械Aの製品である確率を求めよ。
基本 57,59
重要 63
指針 取り出した1個が, 機械A の製品である事象をA, 不良品である事象をEとする
(1) 不良品には, [1] 機械 A で製造された不良品, [2] 機械 A 以外で製造された不良品
の2つの場合があり,これらは互いに排反である。 → P(ANE)+P(A∩E)
(2) 求めるのは, 「不良品である」 ということがわかっている条件のもとで,それが機械A
の製品である確率,すなわち条件付き確率PE (A) である。
解答
検討
取り出した1個が, 機械 A の製品であるという事象をA, 不良
次のように,具体的な数を当
3
60
品であるという事象をEとすると P(A)=
てはめて考えると,問題の意
5'
100
Pa(E) = 7味がわかりやすい
P(A)-1-233-2123. PA(E) = 1410P2(E) = 100
P(Ā)=1-
5 5'
100'
全部で1000個の製品を製造
したと仮定すると
機械
A
(1) 求める確率はP(E) であるから
製造数
不良品
P(E)=P(A∩E)+P(A∩E)
600
24
=P(A)PA(E)+P(A)Pa(E)
8-A
A以外 400
計 1000
3 4 2 7 26 13
+
.
=
5100 5 100 500 250
(2) 求める確率は PE (A) であるから
3
13
6
PE (A)=
P(ANE) _P(A)PA (E)
P(E)
÷
P(E)
125 250 13
検討 原因の確率
A
ANE ANE
上の例題の (2) は, 「不良品であった」 という “結果” が条件として与え
られ,「それが機械Aのものかどうか」 という “原因” の確率を問題に
している。この意味から, (2) のような確率を 原因の確率ということ
がある。 また, (1), (2) から PE (A)=-
P(A)PA (E)
E
3
125
237
250
E
P(A)PA(E)+P(A)Pa(E)
が成り立つ。これをベイズの定理という。 詳しくは, 次ページ参照。
練習
集団 A では 4% の人が病気Xにかかっている。 病気 X を診断する検査で、病気
③ 62 X にかかっている人が正しく陽性と判定される確率は80%, 病気 X にかかって
いない人が誤って陽性と判定される確率は 10% である。 集団 A のある人がこの
検査を受けたとき,次の確率を求めよ。
(1) その人が陽性と判定される確率
(2) 陽性と判定されたとき, その人が病気 X にかかっている確率
[ 類 岐阜薬大 ]
392
(1) の確率は
(2) の確率は
28
52
52
1000
24 6
52
13
ACIE
Ā
7
13
250
250
重要 例是
袋Aには
6個袋 C
3つの袋か
それ
た。
13
250
指針▷ 袋A
条件・
よっ
[1]
に分
袋 A,B,
を取り出
P(W
よって,
(検討)
上の
一般
とす
これ
A1
致
練習
63
CO