32 第2章 複素数と方程式
17 解の判別 (I)
次のxについての方程式の解を判別せよ. ただし,kは実数と
する.
1)
2-4x+k=0
(2)kx²-4.x+k=0
「解を判別せよ」 とは, 「解の種類 (実数解か虚数解か)と解の個数
について考えて,分類して答えよ」 という意味です.ということは
「(1),(2)も2次方程式だから, 判別式を使えばよい!!」と思いたくな
が, はたして......
解答
4.z+k=0 の判別式をDとすると, 2=4-k だから,
方程式の解は次のように分類できる.
- k < 0 すなわち, k>4のとき
次のように分類できる.
(i) 4-k20 すなわち, k<-22<kのとき
D<0だから, 虚数解を2個もつ
(ii) 420 すなわち, k =±2 のとき
D=0 だから重解をもつ
(ii) 4-k20 すなわち, -2<k<2 のとき
D>0 だから, 異なる2つの実数解をもつ
(ア)(イ)より,
h = 0 のとき, 実数解 1個
k<-2,2<kのとき, 虚数解 2個
k=±2 のとき, 重解
-2<k<0,0<k<2のとき, 異なる2つの実数解
注 (2) k=0 の場合と k=±2 の場合は,いずれも実数
ているという意味では同じように思うかもしれませんが,
の重解は活字を見てもわかるように元来2個あるものが
を指し, 1次方程式の解は、元来1個しかないのです。だ
け反