文2
4511200
「物質Dは神経伝達物質の一種で, マウスの脳内のシナプスで作用し, マウスの活動量を
増加させる作用をもつ。 また, タンパク質TはニューロンNのシナプス前膜 (ニューロン
Nの軸索末端の細胞膜)に存在するタンパク質である。マウスではタンパク質Tの遺伝子
を完全に欠損している個体が得られている。そこで、タンパク質Tの遺伝子をホモでもつ
個体(+/+マウス),ヘテロでもつ個体(+/-マウス)および、この遺伝子を完全に欠損
している個体(-/-マウス)を用い, シナプス間隙における物質Dの濃度とニューロン N
による物質 D の取り込み速度の関係を調べたところ、図2のようになった。次に,それぞ
れのマウスに生理食塩水,または物質Aを含んだ生理食塩水を投与し,一定時間後にそれ
ぞれのマウスの活動量を測定したところ、図3のようになった。なお,物質Aはタンパク
質Tに作用することがわかっている。
THIHOVI
物質Dの取り込み速度(相対値)
40
30
20
10
ム
20.1
○ +/+ マウス
+/-マウス
-/-マウス
0.5
1
物質D の濃度(μmol/L)
図2 物質Dの濃度と物質Dの取り込み速度の関係