練習問題 1.8 (積率母関数) X を非負の確率変数とし,
x(t) = Eetx
は全てのt∈ に対して有限であると仮定する.さらに,全てのt∈ R に対し
E [XetX] < ∞ であると仮定する.この練習問題の目的は, '(t) = E [Xetx] で
あり、特に'(0)=EX であることを示すことである。
微分の定義, すなわち次式を思い出そう.
4'(t) = lim
x(t) - (s)
lim
st
t-s
st
EetxEesx
t-s
「etx
=
lim E
st
t-s
上式の極限は,連続な変数sについて取っているが,t に収束する実数列{8}n=1を
選ぶことができ, 次を計算すればよい.
「etx
e³n X
lim E
sn→t
t-Sn
これは、次の確率変数の列
etx
-enx
Yn
=
t-Sn
の期待値の極限を取っていることになる.もしこの極限が, t に収束する列{Sn}=1
の選び方によらず同じ値になるならば、この極限も limotE [ex と同じで,そ
れは '(t) である.
.tx sx
←
-e
t-s
解析学の平均値の定理の主張は,もしf(t) が微分可能な関数ならば、任意の実数 s
ともに対し,stの間の値の実数0で次を満たすものが存在するというものである.
f(t)-f(s) =f' (0) (t-s).
もしweΩを固定し,f(t) = etx(w) を定義すると,この式は,
etX(w)_esx(w)=(t-s) X (w)e (w)x(w)
(1.9.1)
となる.ただし,(ω) はωに依存する実数 (すなわち,tとsの間の値を取る確率変
数)である.
(i) 優収束定理 (14.9) (191) 式を使って,次を示せ.
lim EY = Elim Yn=E [XetX] .
(1.9.2)
n→∞
[n→∞
このことから,求める式 4'(t)
[XetX ] が導かれる.
(ii) 確率変数 X は正の値も負の値も取り得、全てのt∈Rに対し Eetx < かつ
E [|X|etX] < ∞ であると仮定する。 再度 '(t) = E [XetX] を示せ(ヒント:
(1.3.1) 式の記号を使って X = X + - X- とせよ . )