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第1章 術の
問題1.3
0でない整数 a,6,cに対して, 次が成り立つことを示せ。
1.2 約数と倍数
(1)a|bかつ6|a → a=D±6.
まず、約数と倍数の定義の復習から始めよう。
(2) a|bかつ6|c → a|c.
(3) a|b → ac| bc.
定義1.1
整数a,6に対して、6 = acとなる整数cが存在するとき、
「aはbを割り切る」または 「bはaで割り切れる」 と言い。
a|bと表す。また、aをもの約数 (divisor) と呼び, bをaの
倍数(multiple)と呼ぶ. 一方, aが6を割り切らないときは,
atbと表す。
定義1.4
a1,…, an を整数とする。
(1) a1, ,an のすべてを割り切る整数を a1, an の公約数
と呼ぶ、また,最大公約数 GCD(a1,… … , an) を次で定義
する。
* あるiに対してa; +0であるとき, a1,……Qn の公約
数の中で最大のものを GCD(a1,.….,an)とする。
cd
単に約数や倍数と言うときは負の整数も考えていることに注意す
る。例えば,6の約数は±1, ±2, ±3, ±6の8個である.ESYe
●GCD(0, ,0) 3D0.
特に,整数 a,bに対して GCD(a,6) = 1 であるとき, a
ともは互いに素であると言う。
命題1.2
(1)任意の整数aに対し, ±1 と±aはaの約数である。
(2) 1の約数は+1の二つのみである。
(3) 任意の整数は0の約数であり, 0の倍数は0のみである。
(2) a1, ,a, のすべてで割り切れる整数を a1, an の公倍
数と呼ぶ、また, 最小公倍数 LCM(aj, . ., an) を次で定
の
義する。
[証明明(1) e== +1 とおくと,e.ea=D aであるから, eと eaは
*すべてのiに対して a; + 0であるとき, a1,, an の
aの約数である。
る正の公倍数の中で最小のものを LCM(a1,.., an) とす
会
(2) aを1の約数とし, ac=1をみたす整数cを取れば、
る。
上い
* あるiに対して a;=0であるとき, LCM(a1, .… , an)=0.
1= {ac| = |a||e| >_a|>1.
従って、a = 1, 即ち, a=±1 である。
(3) 任意の整数aに対してa-0=0であること(命題 8.3(1) を
参照)から(3) が従う。
(agad+ ( + +
キ
ロ
5) GCD はgreatest common divisor の略。
6) LCM は 1east common multiple の略。