-
いせものがたり
典
動詞② ラ変・ナ変・カ変・サ変
「伊勢物語」
昔、男ありけり。人の娘のかしづく、いかでこの男にものいはむと思ひけり。うちい
人の娘でし
どうにかしてこの男に思いを伝えたい
2
でむことかたくやありけむ、もの痛みになりて、死ぬべき時に、「かくこそ思ひしか」
病気がちになって
といひけるを、親聞きつけて、泣く泣く 告げたりければ、まどひ来たりけれど、死に
)
に
基本をとらえる
本文を、口語訳しながら読み進めよ。
本文中の〔〕には省略されている言葉を、
----線の左には口語訳を書き入れよ。
読解メモ 場面をおさえる
●[]に適当な登場人物を書け。
]が[②
どうにかして思いを伝えたいと思っていた。
文法のポイント 必修事項をおさえる
(1点×2)
〕に
よひ
ければ、つれづれとこもりをりけり。時は六月のつごもり、いと暑きころほひに、宵は
ほたる
5
遊びをりて、夜ふけて、やや涼しき風吹きけり。蛍たかく飛びあがる。 この男、見ふせ
焼の魂
横になりな
りて、
がら見て
S
1活用(ラ変・ナ変・カ変・サ変)
●~線①~③と「す」の活用表を完成させ、活用
の種類を書け。
(1点×4)
基本形 未然形 連用形終止形 連体形已然形 命令形
①あり あ
] 活用
6.
かり
ゆく雲の上までふぬべくは秋風吹くと雁に告げこせ
[ラ]行〔麦格
基本形語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
暮れがたき夏のひぐらしながむればそのこととなくものぞ悲しき
死ぬ死
にぬね名
何ということもなくもの悲しい
〔土〕行
活用
(語注)や...けむ・・・たのだろうか。
「りたい
男かしたこうにかしてその男(第四五段)
りたかった。
娘が病になり、死ぬちぐすん。
「」言うのを聞く泣く泣く男に苦げたらすぐ
がん。渡り鳥で、秋になると北方から飛来する。に彼のとこに来た。けでもう死んでた。
基本形語幹 未然形 連用形終止形 連体形 已然形 命令形
11
来 (来)
1)
き
くくる くれ
(4)
[カ]行〔
活用
実践問題で確認
問一
問五 内容 線5は何を象徴していると考えら
れるか。 最も適当なものを、次から選べ。(4点)
ア 秋の訪れを告げるもの
基本形語 未然形 連用形終止形 連体形 已然形 命令形
す
(す)
(
ことば線aの旧暦での読み方を、 ひら
がなで書け。また、「六月」の月の異名を漢字で
書け。
イ 死んだ娘の魂
〔
すする すれもよ
] 活用
〕行変格
(3点×2)
ウ娘の激しい恋
みなづき
水無月
エ 人の心の変わりやすさ
●~線④~⑥の基本形と活用の種類、本文中で
の活用形を書け。
基本形
問二文脈
線1・3の主語を、それぞれ本文
中から抜き出せ
(3点×2)
問六 内容 線7と同じような内容を述べてい
る部分を、本文中から十五字以内で抜き出せ。
(2点×3)
活用の種類
活用形
行
活用
人の娘
男
問三 文脈 線2が指している内容を、本文中
から十五字以内で抜き出せ。
(2点)
P
い
の 男
6
44
15
問七 主題 本文の内容と一致するものを、次から
選べ。
(4点)
ア 面識はなかったが、自分を恋しく思ってい
娘の死をしみじみ悲しく思っている。
思
> 恋がかなう前に死んでしまった娘への思い
が断ち切れず、もの思いにふけっている。
g
2
★ポイント確認
問四 口語訳
6
-線46の口語訳として最も適
当なものを、それぞれ次から選べ。 (×2)
4 ア にぎやかに遊んで過ごして
イ夕涼みをして過ごして
ウ管などを奏でて過ごして
エ 手持ちぶさたに過ごして
ア行くことができるならば
イ 死んで上っていくならば
ウ飛んでいきたいのならば
エ私を連れて行くのならば
親を大切にしていた娘の気持ちを思い、男
は残された親の面倒を見ることにした。
エ 死ぬ間際、娘は思いを告げようと男を呼ん
だが、男は娘の死に間に合わなかった。
●次の〔〕に本文中の意味を書け。
かしづく
かたし
つごもり
遊ぶ
いぬ
ひぐらし
ながむ
活用
活用
(1点×7)
(3点)
060
形形形
行
重要古語
11
-動詞 (2)
伊勢物語 10