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重ねた2物体の運動は、物理基礎ではけっこう難しい問題だと思います。大切なことは、摩擦力の大きさと向きを正しく決めることと、加速度の向きを正しく仮定できることです。
(1)では、BがAの上を滑り出したと書いていますが、どういうことかわかりますか?まず最初は、弱い力で引っ張っているのでBの上にAが乗っかって一緒に動いています。ただ、もし物体AとBの間が、ツルツルならばAは慣性の法則でその場にとどまって全く動きませんよね。つまり、AはBとの間にはたらく摩擦力によって、Bの上に乗っかることができているということです。ここで、もうひとつ大事なのが「加速度は床からみて考える」ということです。Bとの間の摩擦力によりBの上に乗っかっているAはBと同じ加速度で運動します。確かに、Aの上にいる人からすれば乗っかっているだけのBは全然動いてないので速度0かもしれませんが、床にいる人からすれば、Aが動いていてその上にあるBももちろん動いているように見えます。つまり、Fが小さいときは2つとも同じ大きさの右向きの加速度をもつということです。
このときの物体にはたらく力をかんがえます。ツルツルならばその場にとどまるけど、摩擦力があるから右向きに進むということなので、摩擦力が右向きにはたらいているということですね。この摩擦力は、あくまでAにはたらく摩擦力であるため、「BがAを引く力」と書くこともできます。このように、BとAの2物体の間で力のやり取りをしているときには、作用反作用の法則により「AがBを引く力」もはたらきます。よって、BにもAから左向きの摩擦力を受けることになります。
Fを大きくしていくとどうなるかというと、Bの上をAが左向き(あくまでBからみて左向き。床から見れば、Bに比べればAの方が遅いけど右向き)にすべりはじめます。しかし、「すべりはじめ」はまだ滑ってません。ギリギリおなじ加速度をもちます。これに考慮して式をたてると解答のようになります。