現代社会
高校生

憲法改正の限界とはどういうものですか?

回答

主権の変更が改正の限界にあたります。
現日本国憲法の前の憲法は、大日本国憲法で欽定憲法です。主権は天皇にあり、天皇は神聖にして冒すべからずでしたから、憲法の改正後も主権は天皇であることを規定しています。

しかし現日本国憲法では主権は国民にあります。
そして現憲法は国会の議決を経て、公布がなされています。つまり大日本帝国憲法は主権の変更を認めていないにもかかわらず、議会決議を経て公布されていることになります。

これは憲法改正の限界を超えており、憲法内で革命が起きたこと意味すると考えており、8月革命説と呼ばれています。

しかし定められた憲法改正手続に従っていれば、憲法をどのような内容にでも改正して良いのかといえば、そうではありません。憲法は、自然状態にある人々が社会契約を結び国家を設立・形成するにあたり制定された基本法です。
 つまり、憲法をつくる権力(憲法制定権力)は国民側に存在し、憲法改正権(憲法九六条)は国民の憲法制定権力により作られた権力にすぎないのですから、国民の憲法制定権力の枠内でしか憲法を改正することは許されません。
 例えば、国民主権を君主主権に変更することは許されないと考えられていて、国民主権と密接に結びつく人権宣言の基本原則を改変することも許されないという主張も有力です。

もりもり

丁寧にありがとうございます🙇‍♂️

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