簡単にいうと
目的語や前置詞の目的語が欠けている後置修飾は、
分詞では表すことができないのです。
まず①の場合
no one to talk with
というのは
to talk with [no one]
という形がおおもとにあって、
このno oneが前に出てきたものです。
to talkには意味上の主語for〜が明記されていませんが
その場合はto talkするのは文の主語と一致しますよね。
だから
no one to talk withの部分には
The young woman talk(ed) with [no one]
という文が隠れているのです。
④の場合、
no one をtalking withが後ろから修飾する
と考えたんでしょうけれど
分詞の後置修飾は
修飾される語(=no one)が主語になる形でしか
修飾文を作れないのです。
わかりやすく言うと
no one (who was) talking withのように
主格の関係代名詞+be動詞 が省略されていると
考えてください。
でもこれだとwithの後ろが欠けたままになってしまう。
①のように元の文に戻したときに、完全文にならない。
①は、隠れている元の文に戻したときには、単語の過不足がない完全文になっていますよね。
④だとそうならない、文法的に欠けてる要素が残ってしまうので×です。
分詞の後置修飾は
修飾される名詞が主語になる形しか作れない
目的語(前置詞の目的語も含む)が欠けているフレーズでは後置修飾できない
です。
①I have <a lot of homework [to do].>
≒ I have a lot of homework which I have to do
私にはやらないといけない宿題がたくさんある
<>の部分は
<to do a lot of homework> たくさんの宿題をやる
というto不定詞のフレーズが前提にある
②She has <a house [to live in]>
≒ She has a house which she can live in
彼女には住むことのできる家がある
<>の部分は
<to live in a house> 家に住んでいる
というフレーズが前提にある
①②のような、
目的格の関係代名詞を使った文に直せるような文は、
分詞の後置修飾では言えないのです。
③<The boy [playing the guitar]> is my brother.
≒ The boy who is playing the guitar is my brother
ギターを弾いている男の子は私の弟です
<>の部分は
<The boy is playing the guitar>
男の子がギターを弾いている
というフレーズが前提にある
④ <The book [written by her]> is very popular.
≒ The book which is written by her is very popular.
彼女によって書かれた本はとても人気だ
<>の部分は
<The book is written by her>
その本は彼女によって書かれている
というフレーズが前提にある。
③④のように主格の関係代名詞の文に直せるフレーズじゃないと、分詞の後置修飾は使えないです。
関連することで
不定詞で「意味上の主語」(to不定詞の動作をするのは誰か)というのを考えることがあるのに対して、
分詞の後置修飾では、意味上の主語という考え方は出てきませんよね。文法の参考書を確認してみてください。
なぜそうなのかというと
分詞の動作をするのは誰かというのは
決まっているからです。
③の場合は、playing the guitarするのはthe boyに決まっているし
④の場合は、written by herされているのはthe bookに決まっている。
①②③④共通して言えるのは
<>の部分を、元々の大前提になっている文やフレーズに戻したときには、その大前提のフレーズは単語の過不足があったりすることはない
ということです。
例えば②はa house to live inの語順だと、inの後ろが抜けてるように見えるけど、
元の語順はto live in a houseだから、何も欠けていませんよね。
②を分詞で無理やり書こうとすると
②× She has <a house [living in]>
分詞の後置修飾は、主格の関係代名詞を使った文に直せるような関係性しか表せないので
≒ She has a house which is living in
となってしまって
<>の部分は
<A house is living in [空白]>
家が[空白]に住んでいる
というフレーズが前提にあることになる。
でもこのフレーズは
家が住む のもおかしいし
[空白]の部分の単語が足りない
というふうに二重におかしいのです。
to不定詞であれば例えば次のような文が作れます
⑤She has <a house [for you to live in]>
≒She has a house which you can live in
彼女は、あなたが住むことができる家を持っている
<>の部分は
<You live in a house>
あなたが家に住む
というフレーズが前提にある。
⑤のような、文の主語とは異なる「意味上の主語」を、分詞の後置修飾で表すことはできません。
無理やり書いてみると
⑤× She has <a house [あなたが living in]>
分詞の後置修飾は、主格の関係代名詞の文に直せるようなフレーズしか表せない、なので
≒ She has a house which is … となるので
「あなたが(住む)」を表すことができません
かつ、②× で説明したとおり、
家が住む はおかしいし
文末のinの後ろも欠けてしまう
ということで色々おかしいことになります。
つい最近、他の方も全く同じ質問をしているのを見かけました。こういうの盲点なんだなと感じたので、細かく説明してみました。