✨ ベストアンサー ✨
現在についての推量 の用法ですね。
辞書の画像をつけますのでご覧ください。
同じ用法はwillにもあるのですが、
助動詞一般に言えることとして、現在形の代わりに過去形を使った方が、確信の度合いを弱めたり断定を避けるニュアンスを持たせることができます。
とはいえそもそも、willが強い推量なので(「確信」の方がどちらかというと近い)、それを過去形にしたwouldも結構強めの表現ではあります。
画像2枚目を参照ください。
そのwouldが置かれているのは、訳でいうと「進化の最先端にいる」の部分になりますが、
この「進化の最先端にいる」という表現がとても主観的な言い回しなのはわかりますか?
そもそもこれは「とても発展している」ということを伝えるための比喩であって、事実を述べた表現ではありません。
「(一定数の人たちが)情報技術の発展によって、進化の最先端にいる」ということ自体が、割と多くの人たちが賛成はするだろうけども、確定した事実とは言い切れない。証明できないし、比喩であればなおさら。
ところがそれを現在形で書いてしまうと、それが事実であるかのような伝わり方になってしまうのです。
だから、
あくまで筆者がそう思ってるということですよー、
という印が必要で、それでwouldを使っているのです。
逆に、
例えば「水は酸素と水素からできている」みたいな、
多くの物事の基礎にある事実は、現在形で書きます。
これにwouldを使うとなると、
この人は自分の知識に自信がないんだな。自信がないから事実なのにwouldとか言ってるんだな、
という感じで、話し手が意図していない印象を与えることになります。(もちろん本当にそれを伝えるためにwouldを使うのならば問題ありませんが)
wouldが必要な理由は以上なのですが、
ここまで説明したことと「模範解答がwouldを訳出していない」ということはまた別の問題です。
訳というのは英語だけでなく、日本語の問題が絡みます。全ての英語と日本語はスムーズに単語同士対応するわけではないので、どう訳すべきなのか悩ましい場合が多々あります。
だから今回も、本来はwouldのニュアンスを日本語になんとか表したいけど、そうするとスムーズな日本語でなくなっちゃう、ということで
妥協というか、省くことが最善と判断したのだと思います。
この用法のwillやwouldは「だろう」と訳されることが多いですが、さきに書いた通りこのwillやwouldはかなり強めの表現なので「だろう」という日本語ではその強さが全然伝わらないのです。
とはいえ表現を工夫しようとすると長くなって回りくどくなるし、日本語では今回の「進化の最先端にいる」みたいな比喩も、比喩とわかる印なしでサラッと書いても問題なかったりするので、
そういうのを全部踏まえて、あえてwouldを訳出していないのだと思います。
詳しく説明して頂きありがとうございます。参考にします!