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問10. 臭素化 → 1)ジアステレオマー混合物
問11. 過酸によるエポキシ化 → 2)ラセミ体
問12. 接触水素化 → 3)メソ化合物
1. 臭素化(Br₂付加)
トランス-2-ブテンに 臭素 を付加させると、臭素分子がアンチ付加します。アンチ付加では、付加する臭素原子が二重結合の両側から反対側に付加するため、最終生成物はジアステレオマー混合物になります。
理由:トランス-2-ブテンに対して臭素がアンチ付加すると、炭素-炭素二重結合が開き、臭素原子が立体的に反対側に付加します。結果として、立体化学の異なる2つのエナンチオマーが得られるが、それは鏡像関係にない ジアステレオマー です。
2. 過酸によるエポキシ化
トランス-2-ブテンに 過酸 を反応させると、エポキシ化が起こり、酸素が二重結合にシン付加します。結果として生成するエポキシ化合物は ラセミ体 になります。
理由:トランス-2-ブテンは対称性を持つ化合物であるため、二重結合の両側から酸素が同時に付加してエポキシ環が形成されます。生成するエポキシ体には 2つのキラル中心 が生じ、鏡像異性体のペアが生成します(エナンチオマー)。この2つのエナンチオマーが1:1の割合で生成するため、ラセミ体 になります。
3. 接触水素化
トランス-2-ブテンに 水素(H₂) を接触還元(触媒:Pt, Pd, Niなど)で付加させると、炭素-炭素二重結合が還元されてシン付加が起こります。これにより生成する化合物は メソ化合物 になります。
理由:水素の付加はシン付加であり、二重結合の両側に同時に水素が付加します。トランス-2-ブテンは立体反転して シス-2-ブタン になりますが、このシス-2-ブタンは対称性があり、内部に対称面を持つためキラリティを持たず、メソ化合物 になります🙇
解説まで詳しくありがとうございます!助かります!