赤線部の記述は、
「最初に正の向きを決めて、ma=Fという式を作ってね。m>0なんだから、Fとaの符号は一致するよね?ということはつまり、Fとaの向きは一致するよね。」
という、ごく当たり前のことを言っているに過ぎません。
何が言いたいかというと、運動方程式というのは、とにかく定めた軸の向きに従ってma=Fという式を立てて、
「あ、Fがマイナスだからaもマイナスだ!だから加速度は左向きだ」とか、「Fはプラスだからaもプラスで、加速度は右向きだなー」とか
というふうに考えるべきであって、加速度が左向きになりそうだからといってm(-a)などと置いたりするべきでは無いということです。
aの向きは自分で判断しなくても式が判断してくれるわけです。
だから、自分で考えるべきはFの部分のみということになります。ここは、こんなふうに考えましょう。
最初にかかる力の"大きさ"を考えて、それが右向きなら+、左向きなら-してやればいいのです。
まず、バネの弾性力の"大きさ"は|kx|です。
そして、中心より右にいる、つまりx>0のときは、弾性力の向きは左だから、F=-|kx|=-kxとなり、
また、中心より左にいる、つまりx<0のときは、弾性力の向きは右だから、F=+|kx|=-kx(kx<0なので)
となります。
以上から、ma=-kxとなります。
上手くまとまらなくて申し訳ありません、よく分からない部分があれば遠慮なく仰ってください。
いえ、そもそも復元力の値が常に「-kx」であって、aの値は常に「-kx」と同符号なのです。
「符号が同じ」という言い方が混乱を招いているのかもしれませんが、ここで言う「符号」というのは表記上の+-の話ではなく、「その文字の値が0より大きいか小さいか」を指しています。
軸の向きに注意して運動方程式を立てればma=-kxとなり、これに従えば-kx<0ならa<0だし、-kx>0ならa>0だよね、というごく当たり前のことを言っているだけです。
あとは、xにいくつか適当な値を代入してみるとイメージがつくかも知れません。
例えばx=+2mなら、運動方程式に従えば弾性力は-2kで、a=-2k/mとなります。実際、加速度も力も左向きなので少なくとも符号は合ってますよね。
aの値に+-の向きも含まれてるということですか?
はい、そういうことになりますね。
単振動の復元力も加速度も常に同じ方向なら
常にma =Fと同符号の答えになりませんか?