地理
高校生
解決済み

FG間とHI間は、大圏航路を利用すればどちらが短距離か。

という問題の答えがFG間なんですけど、その理由を教えてほしいです🙇‍♂️

60 40% 20 20° R 40° A -30° & P 70° LL 110° 08- D H B 3 150° (2) · (1) 150° 110° IZB 70° E

回答

✨ ベストアンサー ✨

_紙にした地図で考えるから、分からないのです。
_地球(地球儀)で考えなければ、分かりません。
_画像が荒くて分かり難いのですが、Hは北緯20°東経130°、I南緯40°東経130°であったとします。
_大雑把に地球が真球で半径がRであるとします。
_同軽度で真北、又は、真南に向かう場合は、同じ角度で向かった距離(正角距離。正確距離ではない。)と、大圏コースとが、特別に一致します。
_北極と南極とを通る、東経130°を通る断面の地表面の円周は2πR,そのうち、北緯20°と南緯40°とで作られる、小さい方の円弧、即ち、HIは[(20°+40°)/360°]×(2πR)=(1/6)×(2πR)=(1/3)×(πR)です。
_画像が荒くて分かり難いですが、Fが北緯60°東経90°、Gが北緯60°西経150°であったとします。
_北極と南極とを通る地軸に垂直に同じ経度で地球を輪切りにすると、緯度が高くなる程、即ち、北極やら南極やらに近づく程輪切りの地表面の円周が小さくなりますよね。
_北緯60°の輪切りの円周は、cos60°×(2πR)=πRです。そのうち、東経90°と西経150°とで作られる円弧は、[{(180°-90°)+(180°-150°)}/360°]×(πR)=(120°/360°)×(πR)=(1/3)×(πR)です。これは正角距離です。
_地球儀のHとIとにピンを打ち、そこに糸を張って最短距離にしても経度線と一致します。けれども、FとGとにピンを打って糸を張ると北緯60°の同経度の線から北極側に
少しズレますよね。これが大圏コースの距離です。
_ですから、FG間の方が短くなるのです。
_地球の回転楕円体の立体的な表面を、紙の平な平面に無理やり投影しているから、色々と不都合が生じるのです。
_東京とチリとを結んだ大圏コース(1)の方が同じ角度のコース(2)よりも短い、と言うことは学んだのですよね。
_写真は正角正距図に分類されるメルカトール図法の地図であると思いますが、メルカトール図法では直線の距離は正しいのですが、曲線の道程(みちのり)の距離は正しくないのです。

_この問題よりも重要なことをこれから話します。
_中学で地図の4要素を習いましたよね?
_面積・距離・角度・方位でしたよね。
「続く」

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回答

_これを難しい言葉で表現すると、紙やら立方体やらを拡張した、小中高で学ぶユークリッド幾何学に対して、局面を平面として扱う非ユークリッド幾何学のなかでも、楕円体表面を平面として扱う学問をリーマン幾何学と言います。そこでは、ユークリッド幾何学でベクトルと呼ばれるものは、テンソルと呼ばれています。ベクトルは(x.y.z)の1行3列の行列で表現されますが、楕円体表面のテンソルは通常4行4列で表現されます。子午線と赤道と東経90度線とで出来る北半球の三角形を考えてみましょう。それぞれの角は90°となります。この三角形の内角の和は90°×3=270°となります。ユークリッド幾何学では、三角形の内角の和は必ず180°となりますが、リーマン幾何学で三角形の内角の和は180°より大きくなり、一定の数ではありません。
_地図を考えるときは、単純にユークリッド幾何学で考えてはいけない場合がある、と言うことです。

ぺんぎん

_最初の問題に戻りましょう。すでにお分かりの様に、正角コースと大圏コースとが一致する特別な場合、と言うのは、地球を輪切りにした時に出来る地表の円周が最大になる時でかつ、北極と南極とを通る時と、赤道で切った時と、です。

内角の和が180度より大きくても三角形であることが許される学問があるんですね笑
なんだか興味深いです
ユークリッドという名前は数学の互除法で聞いたことがあるぐらいでした
地理にも関わっていたなんて…!
非常に面白い話ありがとうございました

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「つづき」
_1つ目の意味は、方位磁石とかの方位です。方位磁石やら羅針盤やらで数値で123°とか123.5°とか真北と何度と成すかを表す定量的(数字で表される)な量に対して、4方位とか、8方位とか、16方位とか、32方位とか、のグループ分けした定性的な名前の呼び方の方位です。
_2つ目の意味は、出発地から目的地までの(寄り道もせす、脇道にも逸れない)最短経路の向きです。この意味での方位が、地図の4要素の方位です。即ち、大圏コースの向きです。従って、距離が長くなると、1つの方位に向かうと、角度は刻々と変わって行きます。
_おそらく、地図の4要素で違いが分からすウェブでの質問が多いのだと思いますが、ウェブでの回答は1つ目の意味が氾濫し、本来の2つ目の正しい意味が与えられることは稀です。
_FGで地軸に垂直に輪切りにした時、メルカトール図法の地図では直線でしたが、実際は円弧でしたよね。
_FGで大圏コースで切る、と言うことは地軸に対してやや斜めに、FGよりもやや北極側から輪切りにする、ということなのです。
_同じ角度でのコースも、大圏コースも地球表面上ては円弧です。
_よく使うメルカトール図で直線になるから、最短経路と勘違いするのです。
_そして、多くの人の日常生活の移動距離では、角度と方位とは誤差内で一緒です。大規模な移動をするときに意味のある違いとなって現れるのです。
_国語辞書とか調べて満足してウェブに挙げられた記事には、一歩下がってその意味を再検討する必要があるのです。
_見つけ易い答えが正しい答えとは限りません。氾濫していてよく見かける答えが正しい答えとは限りません。ウェブは、注意をして使いましょう。

細かく丁寧にありがとうございました!
本質的な部分を理解できた気がします
とてもわかりやすかったです

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