まずは仕訳をしてみます。
小さい会社の経営者になった気分で考えてみてください。
1.資本金&期首資産 現金10,000,000
会社を立ち上げるために1000万を投資家から集めました。手元に現金1000万が資本金としてある状態です。
現金が増えたので、借方(左)に現金 1000万書きます。反対側に資本金がきます。
仕訳: 現金 10,000,000 / 資本金 10,000,000
2.売上高 28,000,000
頑張った結果、2800万円の収益を得ました。今回は全部現金で入出金(取引)と書かれています。売上を現金で受け取って2800万増えました。
現金が増えたので、左に現金がきます
仕訳: 現金 28,000,000/ 売上 28,000,000
3.仕入高 21,000,000
販売する商品を買う(仕入)に2100万かかりました。これも全部現金取引なので、2100万減ります。現金が減るので、右(貸方)に現金、反対側の左(借方)に仕入がきます
仕訳: 仕入 21,000,000 / 現金 21,000,000
4.給料 3,950,000
働いてくれた人がいるので、給料を現金で払いました。現金が減るので…
※1〜3を踏まえて仕訳を考えてみましょう
※ポイント1:現金は左(借方)/右(貸方)どちら?
※ポイント2:現金の反対側に給料がきます
仕訳:
5.交際費 1,000,000
お世話になっている取引先にお歳暮を送りました。あと、感染対策に十分気を付けながら、接待として会食をしました。あわせて、100万を現金で払いました。現金が減るので…
仕訳: 4.と同様に考えてみてください
※全額損金不算入は今は考えなくてOKです
6.10月に備品を100万で購入
商品を揃える棚を買いました。購入したときの仕訳と減価償却の仕訳に分けて考えます。
■購入時
現金100万を出して買ったので、現金が減ります。右(貸方)に現金、左(借方)に備品(費用でなく資産です)がきます。
仕訳:備品 1,000,000 / 現金 1,000,000
■減価償却
備品などの固定資産は1年でなく何年も使うものなので、全てを1年の費用にするのは1年間の利益を計算する上でおかしいと考えます。だいたい、これくらい使うよね?という年数に分けて、費用を計算します。今回は5年間とします。そこから計算する比率が償却率で、5分の1(1÷5 =0.2)です。あとは月割で費用を求めます。
100万×0.2×3/12(10〜12月の3ヶ月分)=5万
仕訳: 減価償却費 50,000 / 減価償却累計額 50,000
(3)課税所得(所得=もうけ)
(2)損益計算書の一番下の利益(損益計算上のもうけ)をベースに調整します。交際費の全額損金不算入は、税金決めるための利益(税務計算上のもうけ)の計算では費用(損金)に入れないでねという意味です。
交際費分100万を利益に足した金額が課税所得です
(4)税金の計算
それぞれ、課税所得に%をかけて計算します
○法人税 = 課税所得×30%(0.3)
○法人住民税 = 均等割70,000+法人税割(課税所得×20%)
※均等割は会社が存在していれば、ほぼ絶対にとられる金額です
○事業税 = 課税所得×5%
長くなりましたが、これで終了です。
答えというよりは、仕訳→財務諸表(貸借対照表/損益計算書)→税金計算という一連の流れをおさえてもらえればと思います
(2)貸借対照表、損益計算書
仕訳や期末の売掛金/買掛金残高の結果を踏まえて、科目別の残高をまとめます。上に資産科目、下に収益と費用の科目を書きます。
【資産科目】
(貸借対照表の借方にくる)
現金
売掛金
備品
備品のうち減価償却費累計額
※累計額の右隣に備品 - 累計額の数字を書く
(貸借対照表の貸方にくる)
買掛金
資本金
【損益】→★の列を計算して追加すると、損益計算書になります
売上高
仕入高
★売上総利益(売上- 仕入で計算)
販売費 0(今回は当てはまる仕訳がないので0)
★販売利益(売上総利益- 販売費)
給料
交際費
減価償却費
★一般管理費(今回は給料/交際費/減価償却費の合計)
★営業利益(販売利益 - 一般管理費)
営業外収益 0(今回は0、営業以外で得た収益)
営業外費用 0(今回は0、営業以外で得た費用)
★経常利益(営業利益+営業外収益-営業外費用)
資産の部分は貸借対照表、損益の部分は損益計算書になります。