世界史
高校生

iPadに送られてきた課題です
よく分からないので教えてください🙏

の日独伊三国軍事同盟は結ぶべきか? 結ばざるべきか? 2その理由は? 3結ぶとどうなるか? 4結ばないとどうなるか?

回答

ご存知の通り、史実では日独伊三国軍事同盟が結ばれました。①②④については確定的なことが言えないので、1940年9月27日に同盟が結ばれるに至った経緯と同盟の内容を踏まえて、結んだ結果どうなったかについて回答しようと思います。
(なお、①の問いは「日本にとって結ぶべきか否か」の意と解釈して、日本視点を中心に述べます。)

<経緯>
 「資源獲得」「援蔣ルートの遮断」といった目的や、「ノモンハン事件」「独ソ不可侵条約締結」といった出来事により北進が断念されたことに加え、「ヨーロッパでのオランダ・フランスの降伏(*)」もあり、日本は南進(=東南アジアへの進出)を決めました。実際に、日独伊三国同盟締結直前にあたる1940年9月23日には北部仏印進駐を行っています。
(* 現在のベトナムやカンボジア、ラオスはフランス領、インドネシアはオランダ領だった)
 しかし、これがアメリカの反感を買うのは明白です。つまり、アメリカとの戦争に突入する可能性が高まります。南進を決めた以上、日本としてはアメリカとの対決に備える必要がありました。

<内容>
形式上は、日独伊三国防共協定が発展したものです。
Wikipediaに主要条項が載っていたので引用します:

"第一条 日本國ハ「ドイツ國」及「イタリヤ國」ノ歐州ニオケル新秩序建設ニ關シ、指導的地位ヲ認メ、且ツコレヲ尊重ス。
第二条 「ドイツ國」及「イタリヤ國」ハ、日本國ノ大東亞ニオケル新秩序建設ニ關シ、指導的地位ヲ認メ、且ツコレヲ尊重ス。
第三条 日本國、「ドイツ國」及「イタリヤ國」ハ、前記ノ方針ニ基ツク努力ニ附相互ニ協力スヘキ事ヲ約ス。更ニ三締結國中何レカ一國カ、現ニ歐州戰爭又ハ日支紛爭ニ參入シ居ラサル一國ニ依リ攻撃セラレタル時ハ、三國ハアラユル政治的經濟的及軍事的方法ニ依リ相互ニ援助スヘキ事ヲ約ス。"

 このうち注目すべきなのは第三条です。「現ニ歐州戰爭又ハ日支紛爭ニ參入シ居ラサル一國」とぼかして表現していますが、明らかにアメリカを意識しています。
 要は、「日独伊のうち一国がアメリカから攻撃されたら、三国はあらゆる政治的・経済的・軍事的な相互援助を行う(=共同してアメリカと戦う)」ということです。アメリカの反日感情を高めたのは言うまでもないでしょう。

<その後>
 独ソ戦が勃発するハプニングもありましたが、日ソ中立条約で背後の安全を確保していた日本は南部仏印に進駐します。これを受けアメリカは対日石油禁輸を決め、更にハル=ノートで日米交渉は決裂、日本の真珠湾攻撃へと至ります。こうして始まった太平洋戦争の帰結は説明不要かと思います。

 戦争中、日本が東南アジア「解放」をドイツに気兼ねなく行えたのは、日独伊三国同盟の恩恵だったといえます(フランスには新ドイツのヴィシー政府が成立している)。また、遠く離れた日本と独伊の軍事同盟は無意味だったと言われることもありますが、インド洋でのイギリスとの戦闘では共同作戦も行っています。
 一方、日本がアメリカとの対決姿勢をはっきり示したのもまた日独伊三国同盟です。日本単独の利害とは関係ない話ですが、第二次世界大戦が文字通りの"世界"大戦となったことにも、少なからず影響を与えています。

藍華*❤

ありがとうございます😊

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