①I know a girl who lives in New York.
②I know the girl who lives in New York.
という2文の違いは,
③I know a girl who can sing English songs well.
④I know the girl who can sing English songs well.
という2文の違いと同様です。
①③は,たとえば相手の知らない少女のことを教えてあげるニュアンス,②④は,たとえば話題の少女を私も知っているよと伝えるニュアンスです。
ニュアンスの違いはあれど,和文英訳等の問題ではどちらを書いても構いません。
ちなみに,1枚目の写真で説明されているロジックは,「『聞いた人全員』(※問題を解いている私たちではありません)が特定できる→【から】→theを使う」というものではなく,「theを使っている→【から】→『聞いた人全員』(※問題を解いている私たちではありません)が特定できていることになる」というものです。
したがって,「『聞いた人全員』が特定できる」かどうかなんて問題を解いている私たちには分からないから,aとtheの使い分けは決まらない,というのはその通りです。
ジャケットの文に関しては,
⑤A jacket I bought yesterday was very expensive.
よりも
⑥The jacket I bought yesterday was very expensive.
の方が一応自然です。ただ,その理由は「特定の1枚のジャケットを指すから」というよりも,【主語は特定されている方が自然だから】です。
There is/are ~ が絡んだ質問の回答で少し触れましたが,英語は聞き手の〝知らない情報〟から突然始まる文を嫌う傾向にあります。
知っている情報(旧情報)から始まり,だんだんと知らない情報(新情報)が明かされていくような流れで英文は作られます。
theが2文目以降で使われる傾向にあることについて,「会話の第一声で,何の前触れもなく,『そのジャケットは』と言われても『えっ,どのジャケットのこと?』と聞き手が戸惑うことになる」と説明されることが多いですよね。
実は,文頭で,「あるジャケットは」と言うのも,「えっ,あるジャケットって何?どのジャケット?そんなの聞いてないんだけど」と聞き手を戸惑わせる場合があるのです。
だから,a jacketを使う場合は,
I bought a jacket yesterday. It was very expensive.
とか,
Here is a jacket that I bought yesterday. It was very expensive.
のように,「とあるジャケットを昨日買った」という情報を先に出してから,「それ(=そのジャケット)は~」と〝知っている情報〟から始める文で「高かった」と言う方が親切で自然な英文の流れになります。
ただし,⑤が文法的に間違いかと言われるとそんなことはありません。
なるほど!ありがとうございます!!🙇♀️🙇♀️