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中学生
解決済み

この詩の構成、特徴、筆者の主張、
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世界はうつくしいと 長田 うつくしいものの話をしよう いつからだろう。ふと気がつくと うつくしいということばを、ためらわず 口にすることを、誰もしなくなった。 そうしてわたしたちの会話は貧しくなった 。 うつくしいものをうつくしいと言おう。 風の匂いはうつくしいと。渓谷の 石を伝わってゆく流れはうつくしいと 午後の草に落ちている雲の影はうつくしいと 遠くの低い山並みの静けさはうつくしいと。 きらめく川辺の光はうつくしいと。 おおきな樹のある街の通りはうつくしいと。 行き交いの、なにげない挨拶はうつくしいと 花々があって、奥行きのある路地はうつくしいと 雨の日の、家々の屋根の色はうつくしいと 太い枝を空いっぱいにひろげる ニ * n 晩秋の古寺の、大銀杏はうつくしいと 冬がくるまえの、曇り日の、 南天の、小さない実はうつくしいと コムラサキの、実のむらさきはうつくしいと。 過ぎてゆく季節はうつくしいと さらりと老いてゆく人の姿はうつくしいと。 1体、ニュースとよばれる日々の破片が、 わたしたちの歴史と言うようなものだろうか あざやかな毎日こそ、わたしたちの価値だ。 うつくしいものをうつくしいと言おう。 幼い猫とあそぶ一刻はうつくしいと。 シュロの枝を燃やして、灰にして、撒く 作者 長田 弘 一九三九(昭和一四)||101五(平成二七) 何ひとつ永遠なんてなく、いつか 福島県出身。詩人。 著書 詩集「深呼吸の必要」「心の中にもっている問題』など。 すべて塵にかえるのだから、世界はうつくしいと。 出典 「世界はうつくしいと」

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