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簡単に解説します。原核生物の遺伝子は数個の関連する遺伝子が同一箇所にありそれらの遺伝子が連続したmRNAとして転写され、そこから複数のたんぱく質が翻訳されます(ポリシストロンといいます)。この典型的な例としてオペロン説と呼ばれる例が高校の教科書に書かれていると思います。これに対して真核生物の遺伝子は多くの場合は1遺伝子1mRNAとして転写され翻訳されます(スプライシングのことは省略)。機能的に関連していても別なmRNAとして発現調節されるわけです。
この図に書いてあるように各遺伝子は基本的にプロモータ領域に基本転写因子、RNAポリメラーゼが結合するところは一緒ですが、そのmRNAの転写調節はプロモータとは別な領域に転写を調節するDNA領域が存在します。この転写調節領域に転写調節する転写因子(転写促進因子、転写抑制因子)というたんぱく質が結合してそれらの転写を制御しています。ここで書いているのは、機能的に関連した遺伝子は同じように発現される必要がある場合には何種類もある転写因子のうち同じ転写因子がそれぞれの遺伝子に結合して同じように転写を調節していると述べているわけです。これら転写因子はそれぞれの転写因子に特化したDNAの配列に結合することによりこのことを可能にしているわけです。
例えば高校生物で学習するホメオボックス遺伝子はホメオボックス配列を持つ転写因子をコードする遺伝子でここから転写翻訳された転写因子は発生段階でこの転写因子を結合できる共通の配列を持つ遺伝子に結合して発生分化に必要な遺伝子の転写を活性化します。
または同一のステロイドホルモンが特定の遺伝子群を活性化することも学習するはずです。
だいぶおおざっぱに書きましたが大筋理解できたと思います。なおこの図に書いているもう一点はたとえプロモータ領域から転写因子が結合する部位がDNA配列上離れていてもDNAが折れ曲がって(ベントして)プロモータに作用することを示しています。
理解出来ました! 詳しく教えてくださってありがとうございました。とても助かりました。