ずる賢いと考えれば良いかと。自分の利益のために人を利用する時の賢さです。
乱世の奸雄と呼ばれた三国志の曹操の逸話を2つほど紹介しておきます。
①曹操軍が水のない荒れ果てた大地を行軍していた時、兵士が喉が渇いて動けないと訴えだした。曹操は道の前方を指さして「見ろ、この道の先に巨大な梅の木があるぞ」と叫んだ。実際には梅の木など無かったが、その叫びを聞いた兵士達の口の中にはヨダレが溢れ、誰もがありもしない梅の木を求めて先を急いだ。
②曹操軍で配給していた兵糧が底を突きかけた時、曹操は兵糧を配る役職の者を呼んで、バレないよう升の大きさを小さくするよう命じた。しかし配られる兵糧の量が減った事に気が付いた兵士が怒り、反乱が起こるかと思われた時、曹操は兵糧官を全軍の目の前で処刑してこう言った。「この者が不正に兵糧を減らして自分のものにしていた。そのせいで残りの兵糧は僅かなので、今すぐに敵を倒して兵糧を奪おう」
これで兵士の反乱は起きずに済み、また兵士たちのモチベーションも高まった。
