あなたのおうちはどこですか。なまえをきいても喋らない。じゅうしょをきいてもこたえない。わんわんわわんわんわんわわん

ふふふっ。死んじゃてるから
答えない♪

｢五月蝿いなあ｣

人が歩いていく交差点を小さな声で少女が言う。
｢あぁ、消してしまいたい。｣
小さな声で怖い事を言っても、だあれも気づかないよ。少女ね。簡単に人なんて消せるんだよ。ほら。少女は今からやるよ。おうたをうたいながら。一瞬だからね。消える人も、痛くないよ。良かったね。
ほら。交差点にはだあれもいないよ。
みんな喋れないね。だって、みんなのおくちにはおうたがいたえないようにしているからね。

あれ。少女、いまから行くって。あなたのところに。あしたまでにはおうたがうたえないようになっちゃうね。