Senior High
古文

大鏡【花山天皇の出家】

99

10161

0

琥珀☪︎*

琥珀☪︎*

Senior HighSemua

あらすじ:
花山天皇は19歳の時に出家をしました。
出家の夜、宮中を出る際に、躊躇いがちの
天皇に対して、粟田殿(=藤原道兼)は出家を
急かします。
花山寺へ向かう途中で、安倍晴明の家の前で
天皇の退位を知らせる天変があったと晴明が
言うのを花山天皇自身が聞きました。
花山寺で花山天皇は出家を果たしましたが、
ともに出家するはずの粟田殿は口実をつけて
帰って、花山天皇は粟田殿に騙されたことに
気づきます。
花山天皇の出家は、兼家(=東三条殿),道兼父子の
策略だった...という話。

オレンジ:用言(動詞,形容詞,形容動詞)
ピンク:助動詞
赤:助詞etc...
青:敬語表現,音便,係り結び

ノートテキスト

ページ1:

(訳)
(訳)
(訳)
次の天皇は、花山院の天皇と申し上げた。
四段
過去の
格助詞
格助詞
き終止形
次の 帝、花山院の天皇と
「申す連用形
申し
冷泉院の第一皇子である。
謙謡の本動詞
作者→花山天皇
詞
格助詞
格助詞
冷泉院の
第一の
皇子なり
母君は、皇宮懐子と申し上げる。
サ行四段
「申す」終止形
。
御母、皇后宮様子と
申す
謙譲の本動詞
作者→贈皇宮餃子
10 大大臣(ていらっしゃった) 伊尹様のご長女である。
・だいじょう
格助詞
これまさ
お
格助詞
太政大臣伊尹の 大臣の 第一の
女なり
この天皇は、安和元年戊辰の年の十月二十六日(日)に、
あんな
つちのえたつ
ひのえぬ
この 帝、安和元年戊辰 十月二十六日子
訳 母方の御祖父の一条理で
格助詞
格助詞
格助詞
母方の 御祖父の 一条の
家にて
(訳)
お生まれになるとあるのは、
「生きる」未然形
歌の助動詞
「さす」用形
八四
「たまふ」終止形
り連体形
生まれ
二重敬語
たまふ
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
作者→花山天皇
係助詞

ページ2:

Date
世尊寺のことであろうか。
格助詞
定の助動詞
なり
係助詞
そん
°
世尊寺の ことに
や
その
(ご誕生になられた)その日(=安和元年十月二十六日)は(ちょうと)、
格助詞 係助詞
日は
(父君である)冷泉院の御代の大嘗会のみそきがある
格助詞
格助詞
格助詞
だいじょうえ
冷泉院の 御時の 大会の
「あり」終止形
同(=安和二年八月十三日、(その時の花山天皇は皇太子にお立ちになる。
形容詞・シク活用
「同じ」終止形
格助詞「立つ」連用形”たまふ、終止形
とうぐう
二年八月十三日 春宮に 立ち
たまふ
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
お年二歳
御年二歳
天元五年二月十九日、ご元服.
天元五年二月十九日、御元服。
お年十五歳.
御年十五。

ページ3:

(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
永観二年甲申の年の八月二十八日、即位なさる。
カ行四段
行四段
きのえさる
格助詞「つく」形
つか
の助動詞
連用形
せ
「たまふ」終止形
二年八月二十八日、値に
たまふ
二重敬語
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇 作者→花山天皇
お年十七歳
御年十七
寛和二年丙戌の年の六月二十二日の夜
ひのえいぬ
寛和二年丙戌六月二十二日の 夜
詞
(その意外さに驚きあきれるばかりでございましたことは、
八行四段
過去の助動詞
係助詞
形容詞・シク活用
「あさまし」連用形
あさましく
「き」連体形
『さぶうふ」連用形
さぶらひ
ことは
丁寧の補助動詞
作者→読者(聞き手)
人にもお知らせなさらないで
ラ行四段
格助詞 助詞
人に も
の助動詞
「知る」未然形「す」未然形
知ら せ
歌の助動詞 ハ行四段
さす」
接続助詞
「たまふ」未然形
させ
たまは
二重敬語
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇 作者→花山天皇
ひそかに花山寺においでになって、
形容動詞
「みそかなり連用形
格助詞「おはします」連用形
接続助詞
はなやまでら
みそかに
花山寺に おはしまし
Date

ページ4:

(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
Date
出家なさり仏道にお入りになってしまったことです)。
サ行変格 尊敬の助動詞
ハ行四段
「たまふ已然形
完の助動詞 過去の助動詞
連用形 連体形
係助詞
りけにゅうと
出家入道
たまへ
こそ
二重敬語
尊敬の補助動詞
作者 花山天皇 作者→花山天皇
(その時の花山天皇のお年十九歳
御年十九
世をお治めになること二年.
格助詞「保?」未然形」連用形
世を 保た
行四段 草の助動詞 八行四段
「たまふ 連体形
せ
たまふ
こと二年。
二重敬語
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇 作者→花山天白
その(=ご出家の)後、二十二年ご存命ていらっしゃった。
過去の
格助詞
のち
その
「おはします、連用形き形
二十二年おはしまし
尊敬の本動詞
作者→花山天皇
°
しみじみと心の痛む思いがいたしますことは、退位なさった夜は、
形容動詞・ナリ活用
過去の
「あはれなり 連体形
係助詞「おる連用形「おはします遽形
係助詞
あはれなることは、 おり
おはしまし
けり」連体形
ける
夜は
藤壺の上の御局の小戸から
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
格助詞
格助詞 格助詞
格助詞
ふじつぼ~
藤壺の 上の 御局の
小戸より

ページ5:

Disk
(訳)
(訳)
(訳)
お出になったところ、
行下二段 尊敬の助動詞
未然形さ連用形
出で
ハ行四段
「たまふ
過去の助動詞
接続助詞
させ
たまひ
り連体形
ける
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
有明の月がたいそう明るかったので、
形容詞
格助詞
有明の月の
「いみじ」連用形
いみじく
形容詞・ 過去の助動詞
あかし連用形 已然形
明かかり
接続助詞
けれ
「あらではっきりしている("丸見えだ)なあ、
艇なり、連用形(調) 「あり」運用形けり
形容動詞・ナリ活用係助詞
ラ行変格
顕証に
こそ
の助動詞
けれ
係り結び
どうしたらよいだろうか」
副詞
サ行変格 当然(適当)の助動詞 推量の助動詞
終止形 "べし」未然形
いかがす
べから
む
呼応の副詞
とおっしゃったところ、
下段
尊敬の助動詞
格助詞
過去の
未然形
「かり
接続助詞
と
仰せ
られ
ける
尊敬の本動詞
二重敬語
作者→花山天皇
作者→花山天皇
「だからといって、(このまま)ととまりなさって(=中止なさって
尊敬の助動詞
「とまる」未然形「す」連用形
さりとてとまら
せ
二重敬語
八四段
「たまふ」終止形
たまふ
尊敬の補助動詞
栗田駅(藤原道)→花山天皇 粟田殿(藤原道)→花山天皇
Date

ページ6:

(訳)
B
(訳)
Dote
よいはずがありません。
助動詞
「終止形
す
「べし」連体形
り未然形
べき
やう待ら
丁寧の補助動詞
粟田駿(藤原道)→花山天皇
神璽・宝剣が(皇太子の方へ)おりになってしまったからには、」
「渡用形「たまふ用形
格助詞 助詞
連体形
ぬる
神璽・宝剣渡
たまひ
尊敬の補助動詞
粟田殿(藤原道)→神璽・宝剣
と、栗田殿(=藤原道兼)がせき立て申し上げなさったのは、
サ行四段
係助詞
格助詞
格助詞
栗田殿の
がす用形申す形
騒が 申し
たまふ
たまひ
ける
の補助動詞
作者→花山天皇
尊敬の補助動詞
作者→粟田歌(藤原道兼)
まだ天皇が(宮中から)お出にならなかった前に、
行下二段 尊敬の助動詞 サ行四段
「づ」未然形「さす岡形
させ
消の助動詞 過去の動詞
連用形 けり速体形
まだ帝出で
おはします 未然形
おはしまさ
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
ぐり
ける
先に
(神器を自ら取って、皇太子の御方に
「取る」連用形 接続助詞
格助詞
おほんかた
格助詞
とうぐう
手づから取り
春宮の
御方に
渡
奉り
おし申し上げなさってしまったので、
謙の補助動詞
尊敬の補助動詞
作者→春宮(皇太子) 作者→栗田(藤原兼)
八四
たまふ
たまひ
完の助動詞
過去の動
連用形
けリ」已然形
接続助詞
けれ

ページ7:

(訳)
(訳)
(訳)
1253
(訳)
(宮中に)帰り戻りなさるようなことは
の助動詞
「帰り入る」未然形す、連用形
ハ行四段
「たまふ」未然形
たまは
曲の動詞
連体形
係助詞
帰り入らせ
む
ことは
二重敬語
作者→花山天皇
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
あってはいけないとお思いになって、
あり連体形
当然の助動詞 サ行四段
用形
接続助詞
まじく
おぼし
尊敬の本動詞
作者→粟田殿(藤原道兼)
そのように(天皇に)申し上げなさったということである)。
サ行四段
草の助動詞
「申す未然形」連用形
しか申さ
せ
謙
の本動詞
二重敬語
作者→花山天皇
たまふ 形
たまひ
尊敬の補助動詞
作者→粟殿(藤原道兼) 作者→栗田殿(藤原道)
動詞
格助詞係助詞
ける
明るい月の光を、まぶしくお思いになっていらっしゃるうちに、
形容詞活用
四段
「さやけし連体形 格助詞「まばし用形「おぼしめす連用形
形容詞・沾
存の助動詞
体形
さやけき影を まばゆくおぼしめし つる
ほどに
尊敬の本動詞
作者→花山天皇
月の表面に一群の雲がかかって、
四
格
格助詞
格助詞
かかる
接続助詞
月の
むら雲の
かかり
少し暗くなってきたので、
四段
暗がりゆく連用形けり已然形 接続助詞
少し暗がりゆきけれ
Date

ページ8:

Date
(訳)
私の家は成就するのだなあ。
サ行変格
格助詞
係助詞「就連体形「なり」連用形 整形
けり
わか
出家は
成就するなり
とおっしゃって、
格助詞
行下二段
助動詞
接続助詞
「仰す未然形
連用形
仰せ
られ
尊敬の本動詞
二重敬語
作者→花山天皇
作者→花山天皇
尊敬の助動詞
八行四段
10 歩き出しなさる時に、(花山天皇は、亡き) 弘殿の女のお手紙で、
二段
「歩み出づ」未然形「さす連用形
格
「たま小体形
ふみ
歩み出
させ
たまふ
ほどに
の女御の
御文の
二重敬語
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇 作者→花山天王
普段から破り捨てもせず)残して御身から離さないで、
「破り残す連用形 接続助詞
ごろ破り残し
係助詞 「旅の未然形「連用形
御身も 放た ず
ご覧になったもの(=お手紙)を思い出しなさって、
サ行変格
過去の詞
「うんず形けり連体形
行下二段
格助詞
接続助詞
御覧じ
ける
を
おぼしめし」鳥用形
おぼしめし出でて
尊敬の本動詞
尊敬の本動詞
作者→花山天皇王
「しばらく(特)」とおっしゃって、
しばし。」
格助詞 接続助詞
作者→花山天皇

ページ9:

(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
なってしまったと思われることよ。
ラ行四
「なる」使用形
完了の助動詞 過去の助動詞
連用形 けり」終止形
なり
けり
「
見ゆる かな
(間に合わないかもしれないが、宮中に)参上して(天皇に)申し上げよう。
接続助詞
「参る」用形
音の助動詞
「奏」未然形 「む」終止形
せ む
車に乗る)仕度を早くせよ」と言う(晴明の)声を、
格助詞
車に
装束とうせよ。
八四段
格助詞「言ふ連体形
今小
声を
「疾く」の
ウ音便
お聞きになっただろう、(その時の天皇のお心は)
過去推量の助動詞
「聞く」未然形「す」専用形
尊敬の助動詞 ハ行四段
「たまふ」
”む連体形
聞か
せ
たまひ
けむ、
二重敬語
作者→花山天皇
尊敬の補助動詞
作者→花山天白
そうであっても(=出家は覚悟のうえとはいっても)、しみじみと
形容動詞・ナリ活用 係助詞
「あはれなり 連用形
さりともあはれに
お感じになっただろうよ。
サ
過去
の助動詞
終助詞
「おぼしめず連用形「けむ」終止形
おぼしめし けむ
尊敬の本動詞
作者→花山天皇
「とりあえず、式神一人、宮中に参上せよ」
格助詞「命令形
じき かみ
だいり
「かつがつ、式神一人、内に
参
謙譲の本動詞
晴明→花山天皇王

ページ10:

(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
Date
と申し上げたところ、目には見えない何者かが、
打消の助動詞
格助詞
過去の助動詞
「申す 徳用形けり」已然形
接続助詞 格助詞 動詞 「見市 未然形「
ば
は 見え
連体形
物の
申し
けれ
戸を押し開けて、(花山天皇一行の後ろ姿を
格助詞
接続助詞
格助詞
開く連用形
戸を 押し開け
御後ろを
拝見したのだろうか、
サ行下二段
過去
の動詞
や
見
係助詞 「見る」連用形「冬りす連用形
参らせ
けむ連体形
けむ
謙譲の補助動詞
作者→花山天皇
係り結び
「ただいま、ここの家の前を通って過ぎていらっしゃるようだ」
上段 尊の助動詞
「過ぐ未然形「さす」連用形
ただ今、これより過ぎ させ
格助詞
と答えたとかいうことだなあ、
八行下二段
過去の
格助詞「いうふ
いらへ
けり整形
けり
二重敬語
サ行四段
「おはします」終止形
定の動詞
めり形
めり。
おはします
尊敬の補助動詞
式神→花山天皇 式神→花山天皇
助詞 間投助詞
(疑問 (詠嘆
か や
その(晴明の家は、土御門町口にあるので、
格助詞
存在の助動詞
「なり」已然形
接続助詞
まちぐち
その 家、土御門町口な
(花山天皇の)お通りになる道であった
御道なり
特定の助動詞 過去の助動詞
「なり」連用形り終止形
けり

ページ11:

(訳)
(それを取りにお入りになられた(ちょうどその時ですよ、
「取る徳用
取り
おはします。連用形狩り 連体形
形
ラ行四段
「入る
入り
おはしまし
ける
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
係助詞 終助詞
ほどぞ
かし
格助詞
助詞
栗田殿の いかにかくは
栗田殿が、どうしてこのように(未がましく) お思いに
尊敬の本動詞
栗田殿(藤原道→花山天皇
サ
「おぼしめす」用形
おぼしめし
なられてしまわれるのですか。
尊の助動詞
四段
「なる未然形”連用形
"おはします
形
なら
せ
完の助動詞
ぬ連体形
ぬ
助詞
おはしまし
尊敬の補助動詞
二重敬語
栗田殿(藤原道衰)→花山天皇 粟田殿(藤原道)→花山天皇
もし今のこの機会)が過ぎれば会を逃せば)、
上段 接続助詞
「過ぐ未然形
過ぎ
ば
自然と出家への支障もきっと出て冬ってくるでしょう」と、
係助詞
カ行変格
の助動詞 推量の助動詞
おのづから障りも
"出てほうで来連用形
出でまうで来
な
謙譲の本動詞
訳 うそ泣きなさったのは、
栗田殿(藤原道乗)→花山天皇
サ行変格
八行四段
過去の助動詞
係助詞終助詞
そら泣きし
たまふ連用形
たまひ
けり連体形
ける
は
格助詞
係り結び
Date

ページ12:

(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
THE
Date
ところで、土御門(大路)を通って、東の方へ (花山天皇を)
格助詞
いつち
さて、土御門より、東さまに
お連れ出し申し上げなさる時に
上段
「みる」連用形
接続助詞 「出だす」連用形「参らす連用形
八行四段
「たまふ」連体形
たまふ
接続助詞
出だし
参らせ
謙の補助動詞
作者→花山天皇
尊敬の補助動詞
作者→粟田殿(藤原道兼)
晴明(=安倍晴明の家の前を通過なさると、
格助詞
ハ行四
せい
めい
清明が
家の
格助詞
前を
尊敬の助動詞
「獲る」未然形」連用形
渡ら せ
たまふ已然形
接続助詞
たまへ
二重敬語
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇 作者→花山天皇
格助詞 格助詞
(晴明)自身の声で、手を激しく
おびただし使用形
みづからの 声にて手を
おびたたしく
ばちばちと打って、
「打つ」連用形 接続助詞
はたはたと打ち
天皇が退位なさると思われる
帝おり
尊敬の助動詞 ハ行四段
おる未然形「さす」
たまふ」終形
たまふ
格助詞
行下二段
「見」連体形
見ゆる
二重敬語
晴明→花山天皇
尊敬の補助動詞
晴明→花山天皇
天変があったが、もはや(ご退位という事態に)
天変あ
ラ行変格
「あり、連用形「連体形
つる
動詞
接続助詞
すでに

ページ13:

R
HE
(訳)
(訳)
(訳)
花山寺にお着きになって、
格助詞
サ行四段
「おはします
接続助詞
着用形
着き
花山寺に
おはしまし
尊敬の本動詞
作者→花山天皇
頭髪をそって出家なさって(その後に、
「下ろす未然形」連用形
歌の助動詞
八谷四段
たまふ」連用形
たまひ
接続助詞
格助詞 助詞
御髪下ろさ
せ
二重敬語
→花山天皇
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
栗田は、「(私はいったん退出して、父の)大臣(=藤原兼家にも、
行下二段
助詞「まり」連用形
接続助詞
格助詞 動詞
おとと
栗田殿は
まかり出で
大臣に
謙譲の本動詞
粟田殿(藤原道)→花山天皇
変わらない姿(=出家前の姿)を、もう一度見せ、
打消の助動詞
形
変はら
ぬ
姿、いま一度見え
これこれと (土家の事情を申し上げて
格助詞
申す
あない
かくと
案内申し
接続助詞
粟田殿(藤原道)→大臣(藤原兼家)
謙譲の本動詞
(その枝) 必ず参上いたしましょう。」
「冬用形
必ず参り
謙譲の本動詞
「はべり未然形
はべら
丁寧の補助動詞
粟田殿(藤原道煮)→花山天皇 粟田殿(藤原道)→花山天皇
む
む。

ページ14:

(訳)
No.
Date
100 と申し上げなさったので、
八四
過去の助動詞
接続助詞
格助詞「申す 徳用形
たまふ連用形
たまひ
申し
けれ
+
謙
の本動詞
作者→花山天皇
尊敬の補助動詞
作者→栗田殿(藤原道兼)
「さては私をだましたのだなあ。
ラ行四段
の助動詞
格詞 動詞 「ばかる体形なり運用
なり
の助動詞
終
我を
謀る
けり。
とおっしゃって、お泣きになった。
八行四段
過去の助動詞
格助詞係助詞
草の助動詞
「泣く未然形す連用形
せ
とてこそ
泣か
「たまふ連用形
たまひ
けれ
二重敬語
作者→花山天皇
尊敬の補助動詞
作者 花山天白
係り結び
しみじみと身にしみて悲しいことであるなあ。
形容動詞・ナリ活用 形容詞・シク活用
動詞
あはれなり 連用形
あはれに
悲し連体形
悲しき
「なり」終止形
ことなり
格助詞
な
日頃、たびたび「(私も出家して)お弟子として(花山天皇に)お仕えしょう」
格助詞 八四
「さぶりふ未然形
日ごろ、よく「御弟子にてさぶらは
と約束して、(花山天皇を)だまし
謙譲の本動詞
粟田駅(藤原道)→花山天皇
動詞
形
む。
格助詞 「契る形
接続助詞「かす連用形
すかし

ページ15:

(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
申し上げなさったとかいうことの恐ろしいことよ。
四
八四
動詞 格助詞
「申す連用形
「たまふ
申し
たまひ
「けむ」連体形
けむ
が 恐ろしさよ
謙譲の補助動詞
尊敬の補助動詞
作者→花山天皇
作者→粟殿(藤原道兼)
(栗田殿の父である) 東三条殿(=藤原家)は
係助詞
東三条殿は、
ひょっとして、(本当に)そのようなこと(出家)をなさるか」
係助詞 サ行変格 八四段
(疑問
形「たまふ」連体形
ることや
たまふ。」
係り結び
と、不安で、(こんな時にふさわしく思慮分別がある人々(のうち)、
格助詞
危ふさに
べく
当然の助動詞 形容詞・シク活
格助詞さり連体形ベル連用形
さる
となし連体形
おとなしき人々
誰それというたいそう立派な源氏の
形容詞・シク活用
格
「ふ連体形 いみじ 連体形
なにがしかしと いふ
いみじき 源氏の
武士たちを、(花山天皇の)お送りに加えなさっていた。
格助詞 助詞
過去の助動詞
(調
武者たちを こそ
御送りに
八行下二段尊敬の助動詞 完了の助動詞
「小」未然形 うる」用形たり速形
添へ られ
たり
り已然形
けれ。
作者→三条殿(藤原兼家)
係り結び

ページ16:

(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
(訳)
Date
京の町の中の)間は隠れていて)、(賀茂川の堤のあたりから、
格助詞
助詞
接続助詞
格助詞
格助詞
つつみ~
係助詞
(強調)
京の
ほどは
隠れ
堤の
わたりより
過去の助動詞
10 姿を現してお供した。
行下二段
「うう!」連用形「参る」連用形狩り連体形
ける
うち出で参り
寺などでは、「万一、無理矢理、
係り結び
副助詞格助詞係助詞
寺などにては
もし押して
誰かが(栗田殿を)出家させ申し上げるか」と用心して)、
動詞 サ行四段
副助詞(疑問
格助詞
人などや
なす用形
なし
の連体形
奉る。
とて
謙譲の補助動詞
東三条殿(藤原兼家)→栗田(藤原道)
副助詞格助詞
一尺ほどの刀を
係り結び
一尺ばかりの 刀どもを
半ばい(粟田殿を守り申し上げた。
格助詞
カ行下二段
係助詞 ラ行四段 サ
「きく」用形 接続助詞
抜きかけて
(強調)守る連用形「申す連用形
守り
申し
過去の助動詞
リ連体形
ける
謙の補助動詞
作者→粟田殿(藤原道兼)
係り結び

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