✨ 最佳解答 ✨
まず、一つ訂正します。
漢代は郡国制で、郡県制が施行されたのは秦の時代ですよ。
まず、郡県制と郡国制について、そしてその理解のために知っておかなければならない封建制度について解説します。
まず、封建制度は、周代に発達したもので、豪族が諸侯と呼ばれる配下に土地を与えて忠誠を誓わせるもの、と考えてください。
また、この封建制度は、世襲制であったため、世代交代が進んで血の繋がりが薄くなって豪族に諸侯が従ってくれなくなると困るので、血縁にもとづく関係を定めた「宗法」によってこの関係を保護していました。
しかし、これでは周の国そのものとは諸侯たちはあまり関係がなく、周王は諸侯を支配することができません。
そこで、春秋・戦国時代を経て中国を統一した秦は、そうした諸侯たちを従わせて中央集権化をはかるために、封建制度を廃止して、諸侯たちは皇帝に直接支配される、という仕組みをとります。これが郡県制です。
しかし、これは当然豪族たちの支配下にあった諸侯の反感を買いますし、やがて秦は潰れてしまいます。
その失敗から、前漢では、前述の郡県制と、封建制度を併用する制度、すなわち郡国制をとるのです。
返信かなり遅れてしまって申し訳ないです。。詳しく解説してくださりありがとうございます！
よって、漢代に郡国制が施行された理由としては、
封建制度を廃止して郡県制を施行したため反感を買い、やがて潰れてしまった秦の失敗から学んで、郡県制と封建制度を併用してバランスを取ろうとしたから、といえます。
少しでも参考になれば幸いです。