解答

うすい硫酸に水酸化バリウム水溶液を加えて中和する実験ですが、これは以下のような反応式で表されます。
H2SO4+Ba(OH)2→BaSO4+2H2O

まず、H2SO4が水溶液中で2H+とSO4^2-電離して存在しています。そこに水溶液中でBa^2+と2OH-に電離して存在している水酸化バリウムの水溶液をくわえていきます。よって、最初にあったイオンはH+とSO4^2-であり、最初になかったイオンはBa^2+とSO4^2-です。よって、最初が0でない①②がH+かSO4^2-です。また、電離の式からH+は係数が2でSO4^2-の2倍量存在していたので①がH+で、②がSO4^2-です。
ここに水酸化バリウム水溶液を滴下します。すなわちBa^2+とOH^-が加えられていきますが、中和点までは、イオンの数に変化はありません。なぜ、イオンを加えているのに、増加しないのかと思うかもしれません。この実験で発生する塩はBaSO4ですが、このBaSO4のように中和で発生する塩というのは、陽イオンと陰イオンが結び付くことによってできます。(このように、イオンどうしが結び付くことでできている結晶をイオン結晶といいます。分子からできていない物質のひとつです。)つまり、いくらイオンを加えたとしても、中和により、H+とOH-により水ができ、Ba^2+とSO4^2-により塩ができるため、イオンとしては存在しないからです。このとき、水溶液中のH+とSO4^2-は水と硫酸バリウムになるので、だんだんと減っていきます。よってH+が減っていくことから酸性が弱まっていきます。
そして、中和点以降は、(中和≠中性に注意)いくら水酸化バリウムを加えたとしても、OH-と結び付くH+、Ba^2+と結び付く硫酸由来のSO4^2-がないので、これらは水や硫酸バリウムにはなれず、イオンとして加えられていくだけなので、増えていきます。すなわち、塩基性に近づいていきます。この割合は、Ba(OH)2→Ba^2+ + 2OH-より、2倍量OH-が出るのでエがOH-で、ウがBa^2+です。

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