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B
実験水の温度変化を利用して、 金属の比熱を調べよう
日
【目的】 加熱したアルミニウムを水の中に入れ、水温の変化を測定する。このとき、熱が外部に
逃げなければ、熱量の保存が成り立つと考えられ、これを利用して比熱が求められる。文
献によると、アルミニウムの比熱は0.902 (J/g・K) であるが、測定値と比較し、異
なる場合はその原因を考察する。
【準備】 水熱量計、温度計、糸、アルミニウム(たぶん100g), メスシリンダー、計量カップ
【手順】
① 水熱量計の銅製容器とかきまぜ棒を取りはずして、それらの質量
m〔g〕(=140g) を測定する。(今回は省略)
② アルミニウムの質量m2 〔g] を測定する。
③水熱量計の銅製容器に水 200mLを入れる。 このとき、水の密度
は 1.0g/cmとして、水の質量 m3 〔g] とする。 →200g
④ 水熱量計を再び組み立てる (今回は省略)。しばらく放置した
あとに、水の温度 [℃] を測定する。
⑤ 図ではビーカーであるが、 今回は沸騰した水を電気ポッドから
計量カップにいれ、 その中に糸をつけたアルミニウムを完全に入
れてしばらく置く。 このときのお湯の温度 [℃] を測定して
アルミニウムの温度とする。
熱平衡
⑥ 糸をもってアルミニウムを取り出し、素早く水熱量計に移す。
※注意:アルミニウムについた湯をよく払って移す。
⑦ すぐにふたをして、かきまぜ棒を上下にゆっくりと動かす。
温度
⑧ 水温の上昇が止まったら (30~40秒後) 水温 4 [℃] を測定する。
【データ処理】
アルミニウム
を水
移ず
1 かきまぜ
(鋼製)
① アルミニウムの比熱をc 〔J/gK] として、アルミニウムが失った熱量Q [J] を求める。
② 水の比熱 4.2 J/ (g・K) を用いて, 水が得た熱量 Q2 〔J] を求める。
③ 銅の比熱 0.38J/ (g・K) を用いて, 銅製容器とかきまぜ棒が得た熱量 23 [J] を求める。
④ 温度計が得た熱量は小さいものとして無視し, Q=Q2+ Q3 の関係から,アルミニウムの比
熱c [J/g・K] を求める
m1140g
に
m2=100g m3:200g
+1=21.30 +2=772+3=26.6°