以下の問1~問3に答えよ。
13
問1 次の文章(a)~(e)は反応に関する記述である。 これらのうち, 正しい文章を2つ選び, 記号で答え
よ。
3
問
(a) 気体間の反応では,一般に反応物の分圧が大きいほど反応速度は大きくなる。
(b) 反応速度は,一般に反応物の濃度が高いほど小さくなる。
(c) ヨウ化水素の分解反応 2HI →Hz + Iz において, ヨウ化水素の分解速度がわかれば, ヨウ素の生
成速度を求めることができる。
(d) 鉄は塊の状態でも粉末の状態でも空気中での反応性は変わらない。
(e)触媒とは,触媒自身が反応の前後で変化することで、全体の反応に影響を及ぼす物質である。
問2 A+B→Cで表される化学反応において, 触媒を用いた場合,次の(a)~(d)の値のうち,値が変化
しないものを1つ選び, 記号で答えよ。
(a) A + B→Cの活性化エネルギー
(b) C→A+Bの活性化エネルギー
(c) 反応熱
(d) 反応速度
エネルギー
P
(
2NO2
A
(a)
問3N2O4(気)2NO2(気)は可逆反応である。 以下の(1)および(2)に
答えよ。
(c)
(1)この反応の経路とエネルギーの関係を右図に示す。 このとき, 正反
応の活性化エネルギーと反応熱, 逆反応の活性化エネルギーは図中の
N204
反応の進行度
(a)~(c)のどれに相当するか, それぞれ記号で答えよ。
(2)この可逆反応が平衡状態にあるとき, 次の(ア)~(ウ)の操作をした結果, NO2 が生成する方向に平衡が
移動するものを1つ選び, 記号で答えよ。
圧力一定で温度を上げる。
温度一定で圧力を上げる。
(ウ)温度、圧力一定で触媒を加える。
窒素化合物に関する以下の問1~ 問5に答えよ。 なお,原子量はH=1.0, N=14,016 とする。
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問1 アンモニアを実験室で作るには塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する。 この
反応の化学反応式を示せ。
問2 硝酸はアンモニアを原料として以下の手順で製造される。
① アンモニアを高温で酸化して, 一酸化窒素をつくる。
② 一酸化窒素を酸化して、 二酸化窒素とする。
③ 二酸化窒素を温水に吸収させて, 硝酸とする。
手順①から③でおこる反応の化学反応式を示し, それらを1つにまとめた全体の化学反応式を示せ。
問3 問2の手順 ①で触媒として用いられる物質はなにか。
問4 問2で示されている硝酸の工業的製法の名称を答えよ。
問5 質量パーセント濃度60%で密度1.4g/cmの硝酸を21L 製造するのに必要なアンモニアの質量[kg]
を有効数字2桁で求めよ。 ただし, 原料のアンモニアはすべて硝酸になるものとし、計算過程も記せ。