35 着目物体の選び方 ②
次の文を読んで .
| に適した式をそれぞれ記せ。
質量がMの台車1とM2の台車2がある。
台車1は水平な床の上に置かれてなめらかに
動き、その水平な上面ABの上に質量mの
箱がのっている。 箱とAB面の間には摩擦力
(静止摩擦係数μ)がはたらく。 箱と台車2は,
図に示されたように,なめらかに回転する滑
車Eを通じて一定の長さの糸で連結されてい
る。 台車2は,台車1の鉛直な壁面BCに接してなめらかに動く。 滑車と糸の質量は無
視してよいものとする。
台車1の鉛直な壁面 AD を押す水平方向の一定な力をFとし, 重力加速度の大きさ
する
一定な力
F
A
D
箱
TTL
台車1
M₁
B
E
M2 台車2
を
C
S
(1) 最初に F=0 で, 台車 1, 台車 2. 箱がともに静止した状態を考える。 このとき箱に
はたらいている力は、鉛直方向の重力と, AB面に垂直な方向の抗力(イ)糸の張
力, AB面に沿った左向きの摩擦力 (ロ) である。 また. 箱が滑りださないための
条件式は,
で与えられる。
(2)次に力FをAD面にはたらかせて, 台車1 を一定の加速度で走らせたところ, 台
車2と箱はともに, 台車1に対して静止した状態を保ち続けた。 このときの台車1の
加速度は である。 また, 箱にはたらいている力は,重力と、張力 T= (ホ).
垂直抗力 R, 摩擦力 S= () である。 ここで摩擦力Sは, 左向きを正とする。 一方,
台車1と台車2の間には, 水平方向のカナ= (ト) がはたらいている。
(3) 設問(2)において, 台車1の水平方向の加速度α と, 台車1が床から受ける鉛直方向
の抗力Hとを質量M, および種々の力 F. T. R. S.fを用いて表すと, a=
H=(リ) となる。
(4) 設問(2)の運動は.力Fがある値 (ヌ) 以下の場合に可能であるが,この値をこえる
場合には、箱は AB面上に静止することができず, AB面上をすべる。
(5) 箱とAB面上の間に摩擦がない場合でも,適当な大きさの力F=ル
|をはたらか
せると,設問 (2)と同様の運動 (すなわち, 台車2と箱がともに台車1に対して静止し
た状態を保つ運動) が可能である。
〈京都大〉
第1編 力学