GAST
AI
間隔dの複スリットA,Bに,垂直に波長入の同
位相のレーザー光をあてたところ, スリットから1
はなれたスクリーン上に明暗の縞が観察された。次d
にスリットBのスクリーン側を厚さα, 屈折率
n (1) の透明な薄膜でおおったところ,スクリー
ン中央 (O) の明線の位置がずれた。 中央の明線はど
ちら側にどれだけずれたか。 0はABの垂直二等分線とスクリーンとの交点であり,
d<l, a <1とする。
· 1
指針 薄膜中の光の波長は 入/n になるが,
光学距離を用いて, 空気中と変わらず波長はと
し薄膜を厚さ na と考える。 中央の明線がずれ
た位置を O′とすると, スリット A,BからO′ま
での光学距離は等しい。 AO' の光学距離は AO'′,
BO' の光学距離は (BO'-α) + na である。
解説
x′だけずれた位置 O'になったとする。この明線
は,A,Bからの光学距離が等しいことによって
生じており, AO'= (BO'-α)+na
中央の明線が下向きに
図のように
AO'-BO'=(n-1)a
経路差は,AO'BO'=dx'/lと表されるので,
B
x'=
a
n
d=(n-1) a
(n-1) al
d
B
n
■発展問題 423
BO'-a
ai
1
0
(n-1)al
d
10
ここでn>1 であり,
x>0となるので,
明線は下側にずれる。
したがって, 明線は下側に -
だけずれる。
(注) BO′ と薄膜は垂直ではないが, a <lであり,
O'は中央付近の明線なので, BO' の薄膜中の部
分にある長さはαと近似できる。
0′