会話
9 遺伝子突然変異
BERANLARI
サユリとコウジは, 遺伝子のDNAの塩基配列に変化が生じると, 翻訳されるア
ミノ酸配列に変化が生じることを学んだ。 次のmRNAの鋳型となるDNAの塩
基配列に変化が起こった場合, 変化前に対し、どのような突然変異が起こるのか
について,下の表を見ながら議論した。 会話文中の(ア) ~ (ウ)では翻訳された結果に
ついてサユリが説明をしている。この説明として適切な文章をそれぞれ補充せよ。
ただし、変化前の状態にも可能な限り触れること。
コドンの1番目の塩基
U
C
ある遺伝子のmRNA の鋳型となる DNAの塩基配列
3′ TGA GGA CTC CTC 5、
↓
転写される mRNAの塩基配列
5、ACU CCU GAG GAG 3、
※ここではmRNA の左端の ACU から翻訳が開始される。
コドンの2番目の塩基
C
A
U
UUU フェニルアラニン UCU
UUC
(Phe)
UUA
UUG
CUU
CUC
|CUA
CUG
ロイシン
(Leu)
ロイシン
(Leu)
AUU イソロイシン
AUC (Ile)
UAU
UCC セリン UAC
UCA
(Ser)
UCG
G GUC バリン
GUA
(Val)
GUG
UAA
UAG
CCU
CAU
CCC プロリン CAC
CCA (Pro)
CCG
CAA
CAG
ACU
ACCトレオニン AAC
ACA (Thr)
AUA [開始コドン]
AUGメチオニン (Met) ACG
GUU
GCU
GCC アラニン GAC
GCA
(Ala)
GCG
チロシン
(Tyr)
[終止コドン]
ヒスチジン
(His)
グルタミン
(Gln)
G
システイン
(Cys)
UGA
(終止コドン
UGG トリプトファン (Trp) G
UGU
UGC
CGU
CGC
CGA
CGG
AAU アスパラギン AGU
(Asn)
AGC
AAA リシン(リジン) AGA
AAG (Lys)
AGG
GAU アスパラギン酸 GGU
GGC
(Asp)
GAA グルタミン酸 GGA
GAG (Glu) GGG
アルギニン
(Arg)
セリン
(Ser)
アルギニン
(Arg)
グリシン
(Gly)
UCAG UCAG UCAG UCAG
コドンの3番目の塩基
容
⑦
(イ)
サユリ: DNA の変化といっても、もともとの塩基が別な塩基に変化する場合も
あれば,塩基が欠失したり挿入されたりする場合もあるって学んだね。
コウジ : そうだね。 例えば,このDNA の左から8番目の塩基がTからAに変
化した場合はどうだろう?
サユリ:その場合は, 塩基が変化することで翻訳されるアミノ酸は、(ア)ね。
コウジ : なるほどね。 同じように左から3番目のAがGに変化した場合は?
サユリ:そう変化した場合, 翻訳されるアミノ酸は, (イ)ね。
コウジ : 確かにそうだね。 こういう変化を同義置換というそうだよ。 それじゃあ、
5番目のGの後ろに塩基が1つ挿入した場合はどうなるだろう?
(ウ)
サユリ:その場合, 挿入された塩基以降のコドンが、(ウ)ね。
コウジ 挿入や欠失が起こると, この例のように, 翻訳されてくるタンパク質に
かなり大きな影響が起こってしまうんだね。 タンパク質のはたらきにも
かなり大きな影響がありそう。
サユリ: 塩基が変化するといっても, タンパク質にどう影響があるのかはさまざ
まなんだね。 おもしろいね。
はい💧