Biology
高中
已解決

生物の細胞の分化と形態形成についてです。
中胚葉誘導のノーダルタンパク質と、胚の区画化でつくられる調節タンパク質の違いを教えてください🙇‍♀️

ノーダルタンパク質は何となくわかるのですが、調節タンパク質はどんなタンパク質なのかが分かりません…

生物 高校生 発生 タンパク質

解答

✨ 最佳解答 ✨

ノーダルタンパク質は、作られたら細胞の外に出て、他の細胞にくっくことでその細胞のはたらきを変える(発現する遺伝子を変化させる)タンパク質です(情報を伝えるという意味で、シグナルタンパク質という分類です)。

ノーダルは内胚葉の細胞から分泌されます。なので、教科書に、カエルの胞胚の、外胚葉と内胚葉をくっつけて培養したときだけ中胚葉が生じるのは、このためです。内胚葉の細胞から分泌されたノーダルタンパク質を、外胚葉の細胞が受け取って、その一部が中胚葉の細胞に変化したというわけです。

教科書に、胚の中でのノーダルの濃度勾配が.. という図があると思いますが、ノーダルの効果は、ノーダルタンパク質の濃度に関係します。予定背側の方が濃いので、中胚葉でも脊索になり、予定腹側の方が薄いので、中胚葉でも側板になります。元基分布図のとおりですね。

一方、調節タンパク質は、細胞の核内で、DNAに結合することで、特定の遺伝子の発現(つまり転写)を促進したり、抑制したりするタンパク質です。調節タンパク質という言い方は、そんなタンパク質の総称で、1種類だけではありません。

調節タンパク質は、はたらいていない時は、通常、細胞質にあります。DNAとくっつかなければ、はたらきたくてもはたらけないですね。
はたらくときは、核内に移動していきます。

では、だれが、その移動のスイッチを操作するのか? ということころで、ノーダルのような細胞外のタンパク質とつながります。

最初に、ノーダルは、細胞にくっつくことでその細胞のはたらきを変える(発現する遺伝子を変化させる)と書きました。

流れを書くとこうです。
外胚葉の細胞がノーダルを受け取った → 細胞質の調節タンパク質を核内に移動させる → 中胚葉になるための遺伝子の発現が促進される → 中胚葉の細胞に変身する です。

これはほんの一例で、さまざまな分泌タンパク質や調節タンパク質と、それによって発現する遺伝子の組み合わせで、複雑な個体の形をつくっていくわけです。

みょん

ありがとうございます!
よく分かりました!!

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