Biology
高中
已解決

この問題が何故この答えになるのかわかりません…

問2 大腸菌はグルコースがあると優先的にグルコースを栄養分として利用する。 一方で、大腸菌 は負の調節がはたらくラクトースオペロンをもっており, グルコースの代わりにラクトースを 与えると,その分解にはたらく酵素群を合成するようになる。 大腸菌の変異株AとBは, それぞれ異なる場所に突然変異を1つだけもち、いずれもラク トースの有無に関係なく常にラクトース分解酵素を合成する。 これらの突然変異はどちらも, ラクトースオペロンに関連する領域 (調節遺伝子, オペレーター, プロモーター, ラクトース 分解酵素の遺伝子群) の中にあることがわかっている。 変異株 AとBのそれぞれに、野生株の関連領域の DNA を新たに導入すると、変異株で は突然変異をもっているにも関わらず、ラクトースの存在下でしかラクトース分解酵素をつく らなくなったが、変異株 B ではラクトースの有無に関係なく常にラクトース分解酵素を合成 し続けた。 この実験結果から, 変異株 AとBはそれぞれどこに異常があったと考えられるか。 最も適 当なものを次の ①~④のうちからそれぞれ一つずつ選べ。 10 ① 調節遺伝子 ③ プロモーター ② オペレーター ④ ラクトース分解酵素の遺伝子群 問
ラクトースオペロン 遺伝子発現 生物

解答

✨ 最佳解答 ✨

添付した図を見ながら説明してみます。
(図1)
問題文の「AとBのいずれもラクトースの有無に関係なく、常にラクトース分解酵素を合成する」ということから、AもBもプロモーターとラクトース分解酵素遺伝子には変異がないことが分かります。ですので、この段階で3と4が外れます。

次に、AとBのどちらがどちらの遺伝子に変異があるかですが、考えやすいのはBです。
(図2)
Bは「野生株の関連領域のDNAを導入しても、ラクトースの有無に関係なくラクトース分解酵素を合成し続けた」とあります。
野生株のDNAからは正常なリプレッサーが作られます。もしBの調節遺伝子に突然変異があるとすれば、野生株DNAを導入したとき、そこから作られる正常リプレッサーが、もともとBが持っているオペレーターにも結合して、ラクトース分解酵素遺伝子が発現しなくなる筈です。
ですが「ラクトースの有無に関係なくラクトース分解酵素を合成し続けた」ということは、オペレーターが壊れているために、正常リプレッサーが結合できなくなっていると考えることができます。
ですので、Bに当てはまるのは「2」になります。

Aは残った「1」になります。
(図3)
野生株のDNAを導入すると「ラクトースの存在下でしかラクトース分解酵素を合成しなくなった」とありますので、Aのオペレーターは正常で、調節遺伝子(リプレッサーの遺伝子)が壊れていたため、野生株のDNAから作られる正常リプレッサーによって正しく調節されるようになったと確認できます。

このような説明で大丈夫でしょうか?

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