問題 25. 交流回路
(105
交流の発生
図のように, 磁束密度の大きさ
B[Wb/m²] の一様な磁場中に, 一辺
の長さ21(m) の正方形コイル abcd を
置いた。 このコイルは, 辺bcの中点
を通り辺abに平行な軸のまわりに回
転することができ、この回転軸が磁場
f
と垂直になるように設置されている。時刻t = 0〔s〕において,辺bcは磁場
と平行であり,cからbへの向きが磁場の向きと一致していた。このコイル
に抵抗値R COPの抵抗を接続し,コイルを図に示した向きに一定の角速度
w(rad/s) で回転させた。ただし、コイルの誘導起電力および抵抗を流れる
電流は, a b c d→e→f→aの向きを正とする。
(1) 時刻において, 辺 abに生じる誘導起電力はいくらか。
(2) 時刻t において, コイル abcd 全体に生じる誘導起電力はいくらか。
(3) 時刻 において, 抵抗を流れる電流はいくらか。
(4) 抵抗を流れる電流の実効値はいくらか。
(5) 抵抗で消費される電力の平均値はいくらか。
N
C
214
B
N
d (c)
R
d (c)
(解説)
(1) 0 <wt <= 〔rad〕のときに
ついて, コイルをad側から見て考えよう (右
図)。辺ab は, 半径[[m], 角速度w [rad/s〕
で回転しているので, 速さはww 〔m/s]である。
時刻f[s] では, コイルが磁場方向からwt〔rad〕
だけ傾いているので,辺 abの速度の磁場に垂直な成分はlcoswt[m/s]で
ある。辺abに生じる誘導起電力 Va〔V〕は,a→bの向きに生じ,正なので,
Vab=Wwcoswt.B・21 = 21wBcoswt〔V〕
v Bad
lw
(2)(1)と同様に考えて, 辺cdに生じる誘導起電力Va〔V〕は, cdの向きに生
じ,正なので,
物理
磁場に垂直な成分
lw
lwcoswt
wt
<福岡大〉
wt
a (b)
a (b)
S
Ved = 212wBcoswt〔V〕
また,辺bcと辺ad には誘導起電力は生じない。したがって, コイル abcd
なぜ
妨げる磁場から発生するのを忘れていました。